帰らざるMOS回路(78) Xilinx Vivado、RISC-V、高級FPGAならOK?

Joseph Halfmoon

前回、RISC-V(MicroBlaze-V)コアの中にタイミングエラーが出るので悩んでました。使用しているFPGAは「お求めやすい」けれども「小さくて速いとは言えない」Spartan-7です。多分、スピードグレードも一番お手頃なやつ。もしかして「速い」FPGAターゲットにしたらタイミングエラー消えるんでないの?

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※実習にはWindows11上の AMD社 (Xilinx) Vivado 2024.1 および Viris 2024.1 を使用させていただいております。

※ターゲットボードは、Digilent製 Cmod S7ボードです。お求めやすい? Spartan-7搭載の超小型開発ボードです。

※2024年8月4日追記:Cmod S7でクロックを落とすのではなく、クロックウイザードのデフォルトの100MHz出力を使ってみたらばエラーが消えました。その件は次回にて。

Cmod S7で無理やりクロック落としたテイにてどうよ。

Spartan-7搭載のDigilent製Cmod S7ボードはオンボードに12MHzのクロックを搭載しています。Cmod S7ボードをターゲットにするとVivadoはちゃんとこのクロックを拾ってきてくれます。しかし、タイミングエラーを「消す」ためにはクロック速度を落として実験したいっす。無理やりボード設定を外して 入力10MHzクロックの「てい」(内部クロックも10MHz)にて実装まで行った結果が以下に。10MHzClock

前回、ごちゃまんと登場していたSetupエラーが見事に消えましたです。なんだクロック落とせば消えるのね。ただ、Holdエラーが残ってますなあ。もっとクロック落とすか?しかし、使用させていただいているClocking Wizard様には下限周波数というものがあるみたいで、それが10MHzでした。魔法使いにはいてもらわないと困ります。

より大規模で速そうなFPGA搭載ボード向けに実装したらどうよ。

そこで同じDigilent社ボードで、より高速で速そうなFPGAを搭載したボードをターゲットにしてみました。Digilent社提供の制約ファイル群をダウンロードしたときにファイルだけはダウンロード済の逸品。現物は手元に無いけど、ターゲットにすることはできるっと。まあSpartan-7でもちっさい品種搭載のCmod S7にくらべたらかなり高級な以下のボードです。しかし高級といっても比較対象が底辺なだけ。上からみたら、まだまだ「お求めやすい」大衆クラスのFPGAじゃないかと思います。FPGAは上を見たらキリがないからな~。Arty A7でも貧乏な年寄は買うのに決意の要るお値段だけれども。

Arty A7

一ランク上にしただけで、オンボードクロックの速度は100MHzになってました。とりあえず100MHz入力、内部クロックも100MHzでCmod S7と同じことをやってみます。

結果が以下に。ファイル名以外は同じ手順をやっているのだけれども。Arty_A7_100

 

10倍の速度なのに、エラーないじゃん。トホホ。。。

もうちょっといいボード買えよ、自分。いや、Cmod S7でできるところまでやるか?

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