前回はサレンキー型のアクティブLPFでした。今回は同じくサレンキー型のアクティブHPFです。前回は御本家アナデバ様のStudentZoneのURLのリンクについてブツクサ怖れ多いこと書いてしまいました。その件については現時点で直ってます。今回は別に、回路に1個、いや2個見つけてしまいました。コマケー話なんだが。
※「お手軽ツールで今更学ぶアナログ」投稿順 indexはこちら
※学生でもないのに勝手に実習をさせていただいておりますアナデバ様の記事(日本語版)が以下です。
ADALM2000による実習:アクティブ・フィルタ【Part 2】
サレンキー型アクティブ・ハイパス・フィルタ
前回はローパスだったので、今回実習はハイパスっす。以下同文的な。RとCをひっくり返せばよろしかろう、と。そういうお手軽な感じ?で多分、StudentZoneの中の人もついついやってしまったのだと思います。
図4サレンキー型の2次ハイパス・フィルタのR1
R1というお名前で1kΩと値が書かれているのに、シンボルがコンデンサです。前回、回路図を元にすると「ひっくり返す」作業が2か所あるので、ついつい1か所やっちまった気がします。当方のシミュレーション用回路図(勿論R1は抵抗)が以下に。
前回は、気づかなかったのだけれども、今回気づいた件がもう1個。アナデバ様の記事の回路図では入力信号のところ AC 1 と指定されてます。ACシミュレーションでは既定の値。しかし本文中では振幅 200mV、オフセット0Vと指定されてます。
よく考えてみると、前回のPart 1 の回路のゲインが大きかったので、Vp=+5V、Vn=-5Vで動作させるとVoutがサチってしまうために入力200mV指定でした。シミュレーションもAC 0.2とかちょっと半端な値で実施しました。しかし、今回の回路のゲインは2倍のハズなので振幅1Vで良いのでは?どうも本文中の200mV指定は「Part 1に引きずられた」気がしてます。どうなんだろ~。アナログの権化のアナデバ様に恐れ多いんだが。。。
※2024年9月14日追記:AC解析については素人老人の誤解であること判明。「AC 1」と記しても出力がクリップしてしまうことはない。その件についてはこちら。
ともあれ、みんな大好きLTspiceのシミュレーション結果が以下に。
現物回路で測定
さて例によってブレッドボード上に組み立てた現物回路が以下に。
そして上記回路で測定した周波数特性が以下に。
記事に掲げられている結果とも、上記のシミュレーションとも、「概ね」あっている感じはするのだけれどお、末尾の1MHz付近の凹って何? 前回はサイレンキー型LPFの「落とし穴」なるBaker先生の記事があったのでそれ貼り付けて終わりました。今回はHPFなんだが。。。アナログ素人のお惚け老人は迂闊なことを書かずに退散っと。そういうことでよいのか?