「アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』を初回からすべて読む」は2022年2月号の停滞を踏み越えて2022年3月号に進むことにいたしました。前回までのA/Dコンバータには後ろ髪をひかれる(スケスケですが)のですが、またそのうちのリベンジ?今回は新テーマ「D/A」です。これまた長引きそうな。
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アナデバ様の2022年3月号の記事へのリンクは以下です。
これまた、D/Aコンバータを1回でやっつけよう、という「意欲的」な記事なんであります。実習回路も何段階があります。その初回は以下です。
R-2R抵抗ラダー型のD/Aコンバータ
R-2R抵抗ラダーか。ついこの間もやったような。確かに半月ほど前に別シリーズでもやってました。
IoT何をいまさら(106) SAR型ADCの原理回路をArduinoで制御してみる
ArduinoのGPIOでR2Rラダーを制御してAD内部のDA出力を制御してました。まあ、このときは4ビットで今回は8ビットです。でも、わざわざ回路作る意欲がわかんな~。抵抗並べるのメンドイし。
記事の回路を見ると、回路図には OP113 オペアンプを使っているのですが、「用意するもの」と「実体回路図」ではオペアンプはOP27です。まあ、どっちでも動くんだろうけれど。「中の人」は最初OP113で回路を作ってから、ADALP2000学習用部品キットにはOP113入ってないことに気づいて OP27 に変えたのかしらん?知らんけど。
それによく読むと以下も書いてあります。
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- ADALP2000では抵抗の数が足らない。
- 許容誤差1%の抵抗を別途用意せよ。
ううむ、許容誤差5%はいろいろ在庫あるけれども、1%はあんまりなかったような。次に部品を買うときに在庫を調べて拡充することにして、今回は
LTspice でお茶を濁すの回
といたします。まあ、パソコンを変えて、LTspiceをインストールし直したのでその動作確認もあるし。なお、せっかくなのでオペアンプはOP113でシミュレーションすることにいたしました。ローノイズ、低ドリフトで5V単電源でも動作可能な品種(今回は両電源で使用)です。データシートは以下に。
-3.3V~3.3V範囲、8ビットDAプロト
SPICEシミュレーションするとなると意外とシンドイのがDAのDのデジタル信号の定義です。8ビット、256段階のパラレル出力を定義したら以下のようなSPICEモデルになってしまいました。これだったら回路組んだ方が楽だったかも。
ADALM2000(当方ではDigilent Analog Discovery2で代用させていただいとりますが)のデジタル出力は3.3V電圧なので、ハイが3.3V、ローが0Vです。
シミュレーション結果が以下に。W1に3.3Vを与えているので、V_LADDERから0Vが入ってくるときは、オペアンプの出力が-3.3Vまで下がらないとイマジナリショートになりませぬ。よって3.3Vから-3.3Vまで振れます。
0V~3.3V範囲、8ビットDAプロト
一方W1を外してしまい。単純フィードバックした場合、2+ノードは、V_LADDERノードとほぼほぼイコールになるはずです。
予定どおりの動作。さすがに8ビットにすると階段の段々が目立ちませんな。あたりまえか。