前回に引き続きダイオードを使った回路を「たしなんで」おきたい、と思ったのです。しかし、その前にダイオードの特性よくわかってないんじゃないか、という疑惑(ほぼほぼ確信)に思い至りました。ぶっちゃけリカバリ特性どんなもんだか?せめて手元の「常備菜」になっているダイオードくらい知っておきたいデス。
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ダイオード回路は部品点数が少なくて済むものが多いので、実機回路を組み立てるのが楽、という理由で今回もテーマにしようとしたのです。猪口才な。でもなんだかな~わかっちゃいないんだ、これが。ダイオードの特性いうたらVfくらいしか見てないし。。。
ダイオードのリカバリ特性について
ダイオードの素人がぶつくさいうのも何なので、先達の方のホームページへのリンクを張り付けさせていただきます。OKAWA Electric Design様の以下のページです。読めばわかる、と。
スイッチングの時に逆流を催すアレだ、とあります。
ダイオード2つ
さて今回実験(といってもLTspiceシミュレーションのみですが)するデバイスは以下の2つです。どちらも手元で直ぐに使えるもの。写真を冒頭のアイキャッチ画像に掲げましたが、ダイオードなど老眼の目には皆同じに見えまする。
Onsemi製小信号用ダイオードの定番
Small Signal Switching Diodes | 1N4148
ST microelectronics製ショットキーバリア・ダイオード
BAT43 30 V, 200 mA Axial General Purpose narrow Vf Drop Signal Schottky Diode
さて、上記2つのデータシート上のtrr、Reverse Recovery Timeを調べてみると以下のように書かれております。
-
- 1N4148 4ns
- BAT43 5ns
規定している条件が完全一致ではないのですが、上記みるとリカバリは1N4148の方が速そうでないかい(誤解ですが。)
LTspiceにてシミュレーション確認
実にシンプルな回路で確認してみましたです。同じ波形でトランジェント解析をやって、D1、D2に流れる電流を比べてみるべし、と。
そしてその結果です。スイッチング時に流れる電流のグラフであります。上の青色が1N4148、下の黄緑がBAT43です。
あれま、大違いね。まあ、予定通りではあるのだけれども。
次回こそ、ちゃんとダイオードを使った「回路」をやれよ、自分。