前回Ayumi’s Lab様の真空管SPICEモデルをダウンロードさせていただき、三極管 6SN7 でLTspiceシミュレーションができることを確認(要小修整。)今回2極管を確認すべしと思い立ったところ、シンボルが見当たりませぬ。自分で作るのはメンドイので苦し紛れの便法に走りました。それでもダイオードは動く、と。
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2極管の真空管シンボルだけないノダ
LTspiceの lib\sym フォルダ内に真空管用のシンボルが含まれていたので、前回はその中から3極管のシンボルを選択し、外部モデルを指定して動作させてみました。
そのおり5極管までのシンボルがあることは見えていたのですが、2極管のシンボルだけないのです(冒頭アイキャッチ画像参照。)
「ダイオード」だからねえ、お名前被っているので2極管シンボルは省略されてるの?ホントのところは分かりません。
自分で2極管用のシンボルを定義すればよいのでしょうが、絵を描くのがメンドイので、
どうせダイオードだから
という言い訳で、「フツー」のダイオード(三角のやつ)を流用してしまうことにいたしました。
2極管、確認用の回路図
回路図が以下に。.include でライブラリパスに置かれている真空管モデルを参照させていただいております。Ayumi’s Lab様からダウンロードさせていただいたファイルは 6CA4.inc なのですが、勝手にべき乗演算子を ^ から ** に変更しているので、変更後のファイルを 6CA4.lib としております。
なお6CA4、2極管については以下のページを参考にさせていただきました。
物理的な端子数は9端子あり、ダイオードのアノードにあたるプレートが2枚あるみたいですが、SPICEモデルはシンプルなダイオードモデルであったので、そのまま1個のダイオードにマップしてみてます。プレート2枚使うときは同じものを2個並べる感じで良いのかな?ちょっと配線煩雑だけれども。
そのときのダイオードのアトリビュートの設定が以下です。PrefixをダイオードのDからマクロモデルのXに変更。さらに参照するのが6CA4というお名前のモデルなのでValueフィールドも変更です。
上記で、ダイオードD1は、「2極管」としてふるまうハズ。
シミュレーション結果
上の黄緑色が入力波形(100Vの交流波形のつもり)、下の青色が2極管による「半波整流」波形であります。
まるいチューブの形のシンボルでないのが残念だけれども、動作はするわな。