「アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』を初回からすべて読む」の2022年10月号の実習3回目です。前回、前々回と「万能のCMOSデバイス」CD4007を使ってXOR/XNOR作ってきましたが、アナデバ様がロジック組み立てて許してくれる筈もありません。敵は位相検出器(PLLなどで使用)にありです。
※「お手軽ツールで今更学ぶアナログ」投稿順 indexはこちら
アナデバ様のStudentZone 2022年10月号記事(日本語版)へのリンクは以下です。
ADALM2000による実習:トランスファ・ゲートを利用したXOR/XNOR回路
いつもの記事末の問題への解答編(英語版)は以下です。
October 2022 StudentZone Quiz Solution
XOR/XNORの動作をおさらいされてもな。いや、どうも。
前回の復習、XOR、XNOR回路
CD4007を使って構成したXNOR、XNOR回路を再掲載しておきます。以下のシミュレーション用回路図ではディスクリートのMOSFET、ZVP2110AとZVN2110Aでインバータ2個を構成してます。
実際の実験回路(ブレッドボード)は以下です。前回、信号を1本苦し紛れに空中配線してしまったので、今回は頑張って2次元内に収めましたです。空中配線がいけないわけではないんだけれども、見栄えにこだわる?
シミュレーションと異なり実機ではディスクリートのMOSFET使わずTC74HCU04APのインバータを使ってます。配線メンドイので。なお74HCU04は「アンバッファ」タイプです。最近多用しているのでその流れで使ってしまいました。記事本文でもあるとおり、ここではフツーの74HC04でもOKじゃないかと思います。
実験
上記のAとBの2つの入力に、オフセット2.5V、振幅5V、周波数1kHzの矩形波を加えます。2つの信号を同期させておいて、その位相を0度から180度までずらしながら、出力および出力の先に接続したRCローパスフィルタの先を観察するというものです。以下黄色C1はRCローパスフィルタ後のCFBで、青色C2はXOR出力のところで観察しています。
位相差0度
微妙に同期のズレがあるのか、細いパルスが立ってますが、この時点ではC1はハイに張り付いてます。
位相差30度
C2のPosDutyで測定しているとおり、AとBの信号は6分の1ずれてます。
位相差60度
位相差90度
位相差120度
位相差150度
位相差180度
位相が検出できそうでよかった。