別件記事にて、超高精度オペアンプ、OP177の実機に「火を入れた」のですが、LTspiceシミュレーションは行いませんでした。OP177はアナデバ製のチップなのでLTspiceにもモデルが入ってます。しかし「デフォでモデルが入っているのはAバージョン」「手元の現物はGバージョン」デス。製品ページからマクロモデルをダウンロードして対応してみました。
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※ Analog Devices, Inc. LTspice XVII(x64) (17.0.36.0)を使用させていただいて動作確認しております。
OP177G
実機だけ「火を入れて」、LTspiceしなかった問題の別件記事が以下です。
OPアンプ大全を読む(25) 「ゴールド・スタンダード」OP177に「火を入れて」みる
目の前に現物とブレッドボードがあれば、シミュレーションするより動かす方が簡単だと。ホントか。
OP177の製品ページが以下に。
上記製品ページへ行けば、無印から”G”バージョンまで、SPICEマクロモデルがダウンロード可能であります。
さて、LTspiceを棚上げにしたのは以下のような問題があったからでした。OP177ですが、LTspiceの標準ライブラリの中のコンポーネント・シンボルの選択では、以下のようにOP177Aのみが選択可能です。
上記を選択し、G用のマクロモデルをインクルードしておいて、モデル名の「AをGに書き換えん」と試みると以下のごとく拒否られます。
同じ一族の中で書き換えるのが一番穏当に思えたのですがナシね。
モデル名を書き換えられるシンボルを探す
そこで三角のオペアンプのシンボルの中で、自在にマクロモデル名を書き換えられる(他のファイルのモデルを参照できる)ものを探してみました。メンドクセー。
とりあえず見つけたのが以下です。「opamp2」とな。
このシンボルで回路図をエントリしておいて、以下のようにモデル名を差し替えてみます。
ようやくシミュレーション
別件記事で実機で動かした回路と同じものが以下に。インクルードしているop177g.cirはアナデバ様の製品ページからダウンロードしたマクロモデルです。
シミュレーション結果が以下に。黄緑が20mV振幅の入力信号、赤が約2V振幅の反転出力であります。
OP177G、シミュレーションできてるみたい。予定通りでよかった。