アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』の2024年7月号(和文版)、待っていたらば8月末に。通例英文版発行の翌月に公開されるのだがと検索。ありました。本文そのものは存在。しかし何時も見ているStudentZoneのトップページからのリンクが不在。アナログ権化のアナデバ様の中の人も弘法も筆の誤り?
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※学生でもないのに勝手に実習をさせていただいておりますアナデバ様の記事(日本語版)が以下です。
ADALM2000による実習:アクティブ・フィルタ【Part 2】
ただし、上記で述べているようにStudentZoneの以下のトップページ (2024年8月31日時点)からのリンクは不在っす。コマケー話だけれども。
2024年8月31日時点では、トップ左に8月号の英語版へのリンク、トップ右に6月号日本語版へのリンクとなっており、7月号へのリンクがありません。毎月更新されるのだと思うので、来月には修正される?
※上記の件、2024年9月6日時点で修正済でした。あざ~す。
サレンキー型フィルタ (Sallen-Key)
前回の6月号ではアクティブ・フィルタ【Part 1】ということでシンプルな構成のアクティブ・フィルタ各種を練習しました。今回の7月号はアクティブ・フィルタ【Part 2】ということで何よ?とみやれば、その前半は
サレンキー型フィルタ祭り
です。サレンキー型の2次フィルタは知らないとモグリな回路らしいです。アナログ素人老人はやっぱりモグリです。どうも Sallen氏とKey氏のお二人が発明された回路らしく、サレンキーと唱えるみたい。知らなかった。なぜ、この型が貴ばれるのか、以下は『CQ出版』様のトラ技誌の「サンプルページ」へのリンクなのですが、そこに簡潔にまとまってます。
https://toragi.cqpub.co.jp/Portals/0/backnumber/2016/05/p104.pdf
サレンキー型アクティブLPF、まずは回路シミュレーション
サレンキー型アクティブ・フィルタでもLPFからです。まずはLTspiceシミュレーション。回路が以下に。
ザックリした値を先に計算しておくと、
-
- カットオフ周波数 159.2kHz
- ゲイン 2倍
- Q値 1
てな塩梅です。
Q値>1/2なので、記事本文で述べられているとおり、ゲインの特性はちょいと「もっこり」した感じになってます。なお、LTspiceではAC 1指定でAC解析する前提だと思うのですが、前回シリーズ同様、±5V電源で振幅が溢れないようにAC 0.2とかに指定しています。そのため、ゲイン2倍の回路で入力振幅1/5なのでフラットなところのdB値は-8dB付近になってます。
※2024年9月14日追記:AC解析については素人老人の誤解であること判明。たとえゲインがもっと大きい場合に「AC 1」と設定しても出力がクリップしてしまうことはない。その件についてはこちら。
※2024年9月7日追記:上記の振幅が溢れないように、というのは前回Part 1 で必要であった配慮です。今回のPart 2ではゲイン2倍なので1V振幅で溢れないと思います。よってAC 1でやればよかったです(実機実験についても。)
上記の解析範囲は上限500kHzと「低め」でしたが、上限10MHz(下限もついでに100kHz)でシミュレーションした結果が以下に。
周波数が高くなるとゲイン上がってね?この件については『EDN Japan』様の名物コーナー?Baker’s Best の以下記事の説明が当てはまるんでないかと?ホントか?
さて実機ではどうよ。
アナデバ様の記事ご指定のADALM2000ではなく、手元のDigilent製Analog Discovery2にて測定の周波数特性が以下に。
一応、波乱なし、予定通りか。