昨日、介護テーマで非接触のバイタルセンサで呼吸や脈拍がとれるぞ、と書かせていただきました。書きながら、脈拍を測定する方法、今書いている方法以外にも、結構いろいろあるよな~、と思い出していました。そこで本日は、介護からは離れて脈拍をとるためのセンサを取り上げます。ただし、大人のお約束ということで、取り上げるのは一般消費者が購入できるようなタイプといたしました。
介護の隙間から(8) バイタルセンサ、徘徊検知だけじゃ勿体ない
今回注目するのは、バイタルセンサー(脈や呼吸といった生体特有の情報をセンスするセンサ)を用いた見守りシステムです。どうも荷重センサとか無線タグとかばかり考えていると、計測の対象は人間様なのだ、ということを忘れそうになります(私の個人的な反省です。実際に販売されている各社の人々は忘れることはないでしょう。)。人をケアするのが目的、あまりセンシング、センシングとはいいますまい。けれど本当のところ、MCUの方でSiLabs社調べていたときに、脈拍センサ(こちらはオーソドックスなLED使った接触型)を見つけ、そういえば徘徊検知分野でも、バイタルセンサを使っている会社さんがあった、それも特小無線使った非接触のタイプだった、と思い出したのが今回の入口です。
鳥なき里のマイコン屋(3) ARMのお供にレガシー8051説
前回、米、台湾、欧州などを代表するMCUメーカ3社を調べていましたが、そこで思いついたのが、以下の説であります。
8ビットのレガシー8051は死なず、実はARMコアの32ビット製品ラインのお供に蔓延っている説
お供なのかどうかは別にして、前回とりあげた3社中3社該当(最初3社中2社と誤解していましたが、よくみたら3社とも8051製品もっていました)、本当でしょうか(自分の説だろ~)。ARMコアをMCUに採用している会社を調べるついでの「仮説」として調べてみることにしました。
介護の隙間から(7) 「ベッド」の特許に意外な会社が。。。
前々回、ベッド業界の2巨頭の対比を調べてみました。電子デバイスの応用は幅広いとは言え、私には背景知識のない業界なのでとても興味深かったのです。また、前回の徘徊検出向けのセンサの特許をざっと調べる件は、ありとあらゆるセンサが動員されている感じで、アイデアは尽きないものだと感心しました。それもあって、徘徊とか転落とかに関係しそうなベッド回りのセンシングの特許をもう少し調べてみました。ちょっと驚いたのが、そこにあらわれてくる意外な会社の名前です。
IoT何をいまさら(2) スマートホーム?
リクエストがまいりました。介護の話で無線に触れた投稿に反応していただいて、「IoT向けの無線、サブGHzのところ、もっとちゃんと調べろ」と。それに、「通信費がどれもかかるようにも読める、通信費がかからない方式もあるだろー」と。早速、サブGHz帯の無線を取り上げることにいたしました。今月(2018年11月)なら、話題的には IEEE802.11ah、愛称(?)Wi-Fi HaLowをとりあげるべきでしょう。日本国内の立派な会社や組織が50以上あつまって普及のための団体を設立したのですから。が、ひねくれたデバイスビジネス開拓団としてはそちらには行きません。また、「後発」のWi-Fi HaLowが追撃する相手、先行するLPWA(Low Power, Wide Area)規格、SIGFOXとか、LoRaにも行きません。それどころか、無線規格をそうじゃないものと比べてしまう暴挙?にでます。
介護の隙間から(6) ざっと特許を
鳥なき里のマイコン屋(2) ARMにする, ARMじゃない?
介護の隙間から(5) 徘徊センシングから眠りへの回帰?
介護の隙間から(4) 無線方式どれが適すか
介護の隙間から(3) センサの分類
介護の隙間から(2) 市場規模
前回、介護保険が摘要される電子デバイスらしいデバイスは「認知症老人徘徊感知機器」だけだ、と申し上げました。なにか、名前からはかなり特殊なデバイスにも思えるのですが、結局、センサと無線というキーワードでくくれる電子装置なので、「普通のIoT」デバイスと大差はありません。ただ、お相手がThingではなく人である、という大事な一点を忘れてはならないでしょう。調べてみるとなかなか興味深い装置なのですが、技術的な方向に行く前に、「市場規模」の大体のイメージを掴んでおきたいと思います。以下の表の数字は、厚生労働省の以下の報告から抽出させていただいたものです。 “介護の隙間から(2) 市場規模” の続きを読む
部品屋根性(1)
部品屋さん同士の会話を聞いているとよく「イチケー」「ニケー」などという言葉が出てきます。数の話のようなので「ニケー」というから二個なのかな、と思われるかもしれませんが、「ケー」はKで、接尾辞のキロ、1000の単位です。だから、「ニケー」などと言われたらそれは2000個のこと。2000個と言われると大量に思われるかも知れません。
鳥なき里のマイコン屋(1)MCU、SoC、プロセッサ
今では「マイクロコンピュータ」、略してマイコンという言い方はほとんど死語に近いものがあります。昔は、「ミニコン」というものもあり、「メインフレーム」もあったので、「マイクロ」という呼び方も妥当だったのですが、今では上から下まで内部には「マイクロプロセッサ」が入っているためにあまり言わなくなったのじゃないかと思います。CPUという言い方はまだしますが、複数個のプロセッサを集積することが多くなってからは、単にコアなどと呼ばれることも多くなりました。さてこの分野は半導体デバイスの中でも花形的な分野であります。大きく分けると2つに分類することが多いと思います。
- マイクロプロセッサ
- マイクロコントローラ
介護の隙間から(1)介護は心、デバイスができることはわずかですが。。。
予め申し上げておきますが、デバイスが介護のために出来ることなど高が知れています。介護は、気持ちというか、心というかを抜きにはすることも、されることもできない、と考えるからです。しかしそれでも多少なりともデバイスに存在価値があるのは、どちらかと言えば、介護をされる側の方のためというより、介護をする側の方のためかもしれません。楽をする、などというべきではないでしょう。身体と心の消耗を防ぎたい、少しでも安心していたい、といった期待に応えるデバイス、というべきでしょうか。
さて、デバイスビジネス開拓団では、介護向けのデバイスを以下のような3カテゴリに勝手に分類することにいたしました。