介護の隙間から(12) インターネット接続と介護保険適用

JosephHalfmoon

昨日の投稿でようやく「認知症老人徘徊感知器」にカメラ(イメージセンサ)を利用する事例がでてきました。もともとこの辺を調べようという意図があったので、ようやく第11回にてそこに辿りついたか、と思います。しかし、当然、他社にもそのような製品はあるのです。また、ご存知のとおり単なるWebカメラのような製品は多数あり、価格もこなれています。実際は介護用途に使われている(しかし介護保険適用にはならない)Webカメラもままあるのではないでしょうか。その辺を考えると第1回第2回あたりでちょっと調べた介護保険の適用について少し立ち止まって調べておいた方が良い気がしてきました。

まず、福祉用具情報システム(TAIS)というものは抜きにはできません。公益財団法人テクノエイド協会という組織が福祉用具の情報を「収集、分類、体系化」しているものですが、このシステムに登録すると付与されるTAISコードという分類コードがあり、このコードを取得しておく必要が「普通はある」ということです。歯切れの悪い言い方なのは、TAISへの登録はあくまで任意、ということなので法的に強制されてはいないようだからです。しかし、福祉用具のカタログなどみれば、全ての用具にTAISコードが書かれています。

TAISへの登録そのものは、資料を読む限り、それほど敷居は高くないように見えます。必要な資料を作成し申請し、問題なければ登録されるようです。当然ながら、会社の登録、用具毎の登録、それぞれに費用がかかり、毎年の更新料も必要です。ただし、TAISコードを取得したからといって介護保険が適用される、ということは全然ありません。資料から引用させていただくと

対象用具の判断につきましては、外部の有識者からなる検討委員会を当協会内に設け、年12回の開催をもって判断します。また、介護保険の給付対象と考えられる福祉用具を選定した情報であり、製品の安全性や機能面を保証するものではありません。なお、対象用具の選定につき
ましては、毎月10日締め切り(10日が土日、祭日等の場合は締切日が前倒しとなります)までに登録された情報を原則、毎月25日開催の委員会にてそれぞれ判断することとしています。

というわけで、「検討委員会」に適用と判断してもらわないとTAIS上、保険適用の「貸与」品として表示されない、というわけです。あくまで「表示」の問題のようですが。さてそこで、どういう基準で判断されるのでしょうか、こちらは、こちらの厚生労働省資料が分かりやすかったです。一部勝手に省略して引用させていただくと

  1. 要介護者等の自立の促進又は介助者の負担の軽減を図るもの
  2. 一般の生活用品でなく、介護のために新たな価値付けを有するもの
  3. 治療用等医療はダメ
  4.  在宅で使用するもの
  5. 義手義足、眼鏡等は対象外
  6. ある程度の経済的負担がある(一般的に低い価格のものは対象外)
  7. 取り付けに住宅改修工事を伴わない

多分この観点からすると、「離床センサ」などは対象に入るのでしょうが、インターネット接続部分のようなところは、「一般」なので対象にならないように思われます。そのためでしょうか、カメラ(イメージセンサ)利用のものでは、「徘徊検知」部分については介護保険適用、しかし、インターネット接続してメールで通知する部分は介護保険適用外のオプション品、といった説明がされているものがままあります。また、通常のWebカメラで特に介護のための機能を持っていないものは最初から対象外なのだ、と思います。なかなか、大人の事情、難しいです。また、なにかあったら報告追加いたします。

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