前回がバンドパスフィルタであったので、今回は当然ながらバンドストップフィルタであります。恐れ多いことに前回アナデバ様の記事(日本語版)に不審な点あり、などと書いてしまったです。今回も「バンドパスの時と対になるような」問題点を見つけたと思ったら、Web上では修正されてました。まだ直し切れてないケド。
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アナログの権化、回路の奥底の挙動まですべてお見通しのアナデバ様(ADI社)にして、タイポというか、編集ミスはあるよね、ということで何故か親しみが持てる今日この頃です。
無駄口たたいてないで進行。今回の「アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』を初回からすべて読む」はとうとう2019年に入りました。祝(何を祝っているのだか。)1月号です。しかし、内容的にはあいも変わらずアナデバ社のお手軽学習ツールADALM1000(M1K)を使った実験です。しかし、ま、M1Kの命脈(?)も後半年ばかり。今回記事へのリンクを以下に貼っておきます。
「ADALM1000」で、SMUの基本を学ぶトピック13:バンドストップ・フィルタ
ついでに解答記事へのリンクは以下に。
January 2019 StudentZone Quiz Solution
January 2019といいつつ、December 2018のうちに掲載されており、かつ、前回の「バンドパス」と2つ仲良く並んでいるところをみると、2018年のクリスマス休暇前に2本まとめて処理されたんじゃないかと拝察するものであります。
そのせいか、バンドパス・フィルタのところで「取り違えてる」んじゃないかと書いてしまったfLとfHの件ですが、手元にダウンロード済の日本語版記事のPDFファイルを見るとバンドストップ・フィルタの方も逆転してました。同じ式なので、バンドパスとバンドストップのケースが紛れて取り違えられたのではないかと思われます。しかし、さすがアナデバ様。今回、Web(日本語版)を直接拝見したところ
バンドストップフィルタのfLとfHの件、修正されていました。
良かった、これで悩まないで済みます。しかし、細かいことを言うと、(以下1行引用)
高い方のカットオフ周波数fHは次式で決まります。
と書いた後に登場する式の右辺は正しいですが、左辺がfLと書かれたままです。「低い方」も以下同文。文章と順番は直したけれど、画像ファイルまでは手が回らなかった感じ。前回文脈での逆転はかなり考え込んだですが、今回は直ぐに分かるから良いですけど。
細かい事いうと、ボーデ線図を描くときの手順の指示のところにも、タイポというか、編集ミスありますぜ。頭の方の実験の趣旨説明?にて(1文引用)
構築したBSF回路に対し、500Hzから12kHzまでの範囲で入力周波数の掃引を行います。
と説明しつつ、その後の詳細な手順説明では、100Hzから20kHzまで掃引するように指示してます。実験対象の回路をみると上限12kHzではちょっと不足ギミであるので、後で盛った?ときに直し忘れた?感があり。どうでもいいと言えば、どうでもいいですが。
一応、手元で計算したfL, fH, f0などの数値は解答編と一致したのでOKです(微妙に数値が違うのは、アナデバ様はπ=3.14で計算して小数点以下2ケタ目を丸めているり、3桁目以降切り捨てたりしている。ちょっと?。当方は表計算ソフトのpi()関数使用)
取得したボーデ線図は以下のとおり。バンドストップな感じがありあり。
LとCから計算できるf0的には計算値と上記の実測値はほぼほぼ一致。しかし、fLは低めで、fHは高め。Rが期待値よりも大きければそのような傾向を示すはずです。例によってインダクタンスは10mHを2個直列で接続しているうえ、かなり抵抗成分大きいことは分かってます。その影響は大きいはず。でも、ちょっと大きすぎる感じもするのだけれど。。。
手元のM1KというかAlice Desktopの不調?も相変わらず。起動直後には上記のような期待通りのボーデ線図を描いてくれるのですが、単に掃引周波数上限を1か所変更しただけでうまく行かなくなりました。なぜだ。。。M1Kも後数回、だましだましか?