前回、アナデバ様のWebツールを使ってアクティブ・フィルタ(手元の部品を指定したので精度的にレコメンドより落ちているケド)を「設計」しLTspiceでシミュレーションしてみました。今回は作成された回路をブレッドボード上に組み立てて特性を観察してみたの回です。何も分かっちゃいなくても回路は動くと。いいのかそんなことで。
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アナデバ様のWebツール便利です。アクティブ・フィルタの事など何も理解しとらんアナログ素人でも回路作れてしまいます。魔法使いのページは以下です。
部品指定をデフォルトのままにしておくと、ガチ?の部品選定で「精度高めでちょっとお高い」回路ができますが、ちゃんと手加減できるようになっているので大丈夫(何が)です。今回は「カットオフ周波数5kHz」「ともかくパッシブなRCフィルタより急峻に落ちるやつ」を「手元にある部品(あんまり精度よくない)で」設計(繰り返しますが、私が設計したわけでなく、アナデバ様のツールがやってくれたこと)してみました。
出来上がった回路を再掲載するとこんな感じ。
さて上記の回路をブレッドボード上に組み立てたところが冒頭のアイキャッチ画像に。そして、特性を観察するためにDigilent Analog Discovery2に接続したところが以下に。
実機測定の結果
実機で測ったゲインの周波数特性が以下に。
前回のLTspiceシミュレーション結果(再掲載)が以下に。
まあこんなもんですかね。
念のため、Stage A(RCローパスフィルタの先にボルテージ・フォロワがついている形の初段)の特性も測ってみました。
Stage A(RCパッシブフィルタ相当)とStageBまでの結果を「重ねて」眺めたいな、と思いました。測定結果をCSVファイルに出力した上で、例によってR言語でスクリプト書いてプロットしてみました。スクリプト簡単なものです(以下に。)
getBode <- function(traceName, fname) { temp <- read.csv(fname, comment.char="#") colnames(temp) <- c ("Freq[Hz]", "Mag[dB]") assign(traceName, temp, envir=globalenv()) } getBode('StageA', 'StageA.csv') getBode('StageB', 'StageB.csv') plot(StageA, log="x", xlim=c(500, 100000), ylim=c(-60, 10), col=1, main="Active Filter Gain") par(new=T) plot(StageB, log="x", xlim=c(500, 100000), ylim=c(-60, 10), col=2) tracenam <- c("Stage A", "Stage B") tracecol <- c(1, 2) legend("topright", legend=tracenam, text.col=tracecol)
結果はこんな感じ。
やっぱりアクティブ・フィルタ効いてますなあ。でもま、ツールが作ってくれたものなので、その通りに組み立てれば動くのはあたり前か。