今回はカナダ・オオヤマネコです。You Tubeで探したら動画発見できましたが、オオヤマネコというだけあってデカいです。そしてアラスカからカナダの森林地帯(当然寒そう)に生息しているので長毛です。今日では保護されていますが、19世紀においては罠で捕獲されていたみたいです。今回のデータはそのときのデータみたいっす。
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R言語付属のデータセットをアルファベット順(大文字優先)で眺めてます。今回のデータセットはlynxです。解説ページが以下に。
Annual Canadian Lynx trappings 1821–1934
北米の寒い森に生息するカナダ・オオヤマネコさんの「罠捕獲」データ、約200年前の19世紀から90年ほどまえの20世紀にいたるデータです。なんでまたオオヤマネコを罠で捕まえていたのか理由は不明なのですが、別な参考文献によると19世紀における捕獲数が生息数に「圧力をかけた」ことは間違いないみたいっす。
毎年の捕獲頭数の時系列データです。頭数の単位は書いてないですが、シンプルに頭数だと思います。x100倍とかx1000倍もの数が住んでいたとは思われないので。
lynx カナダオオヤマネコ
Lynxというと「テキストベースのブラウザ」しか思い浮かばない老人です(インターネットの「ネットサーフィン(古!)」に使おうとは思いませぬが、bashの上でhtml文書を眺めるときなどに未だに使っておりますで、lynx。)
しかし、今回のLynxはオオヤマネコ、それもアラスカからカナダ、そして米国本土にいたる森林地帯に生息している種族であります。The National Wildlife Federation様の解説ページが以下に。
今回のサンプルデータセットにもあらわれている現象についての記述が上記のページにもありました。とても「有名」な話なのね。。。1行引用させていただきます。
The link between lynx and hare is so tight in the North that the two species’ populations fluctuate in almost perfect synchrony.
オオヤマネコさんはカンジキウサギさんをほぼほぼ専門に捕食しているらしいのです(ウサギがすくなくなるとそうも言っていられないが。)ウサギさんはある周期で生息数が増減しており、オオヤマネコさんの生息数もそれに微妙な遅れをともなって増減しているみたいです。その横で人間様が罠でオオヤマネコさんを捕まえていたので、その生息数に多分連動している「データ」が残った、ということみたい。
まずは生データ
生データをロードして眺めているところが以下に。時系列データです。
アイキャッチ画像のプロットは以下のようにタイトルをつけてます。
ts.plot(lynx, xlab="Year") title("Annual Canadian Lynx trappings 1821–1934")
バリバリ?周期性がある感じがします。上記The National Wildlife Federation様のLynx解説ページからすると
10年周期
ということになっているみたいです。
闇雲に「解析」してみる
残念ながらlynxデータセットの解説ページには処理例などは掲載されていないので、統計素人が闇雲に処理してみます。
まずは、自己共分散とな。何も指定しないとlag.maxが20年分くらいになってしまったので、その倍まで伸ばしてみてます。
acf(lynx, lag.max=40)
10年周期、多少それより短くも見える、が見えているような気がします。いい加減だな自分。
decompose解析してみます。周期10年ということで frequencyを設定してから解析を行ってみます。
lynx10 <- ts(lynx, frequency=10) decomp_lynx10 <- decompose(lynx10) plot(decomp_lynx10)
解析結果が以下に。
10年周期の seasonal 変動と、3つの山のある trend が見えてきてます。ホントか? まだ、19世紀から20世紀の初頭くらいでは、生息数の減少が顕著ではなかったのかな?いまでは「黄色」くらいになってしまっているみたいですが。