前回の電子工作業界?のハローワールド非安定マイブレータで発振回路に目覚めました。今までギッタンバッコンするような回路ばかりだった気がします。こんどは滑らかな正弦波(サイン波)を出力する回路がいいです。心が洗われるな。ホントか。そこでこれまた定番、コルピッツ発振回路をやっつけてみました。BJT1個でLC発振の巻デス。
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コルピッツ発振回路
コルピッツ大先生と言えば、電子デバイス業界のクラシック、ベートーヴェンかモーツアルトかといわれる(誰がいったそんなこと)巨人であります。そのコルピッツ先生のお名前を冠するコルピッツ発振回路は、ハートレー発振回路と双璧をなす?LC発振の定番であります。アナログ素人が回路を語ってもしょうもないので、詳しくはCQ出版様の以下のページをご覧くだされ。
上記のページには、LTspice上でコルピッツ発振回路をシミュレーションする件が記載されとります。
さて電子回路の教科書の多くに以下の式が載っている筈。コルピッツ発振回路の発振周波数の式であります。
最初、CQ出版様の上記ページに掲載されている回路ほぼそのまま(ただし手元在庫のデバイスに変更)でLTspiceシミュレーションを始めたのですが、波形がイマイチだったので素人が猪口才にも変更した回路が以下に。目標は「綺麗な正弦波」を出力したいデス。例によってLTspiceにデフォルトでSPICEモデルが入っているという理由で2N3904 NPNトランジスタ使ってます。
シミュレーション結果の波形が以下に。発振はしてますな。発振条件は厳しくないので、まあ、大抵のトランジスタなら発振するのではないかと。
後ろの方の安定して発振しているところの波形を拡大してみました。こんな感じ。正弦波してる感じ。
上記のシミュレーションでの周波数を求めてみると、上のFreqの欄のように約314kHzとな。
前掲の公式に当てはめて表計算ソフトでもとめると以下のように約328kHzとな。
まあ、だいたい合ってるんでないかと。
実機動作確認
例によってブレッドボード上に回路を組み立ててみました。こんな感じ。
電源いれれば、黄色のクリップのところで観察できる出力波形が以下に。やはり黄色のC1の波形です。
周波数は約331kHzとな。いい感じの正弦波にみえるし(見ただけかい?)今回はこんなところか。