前回はフィルム系?のコンデンサ2品をアナライザにかけて同じ容量でも大分性格が違うのね、と納得。今回は電解系?の極性のあるコンデンサ2品を比べてみます。一般的な「マイナスの帯」が印象的なアルミ電解と「ツーブロック風」の頭が印象的なOS-CONです。どちらも電源回路などでお馴染みのもの。
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Analog Discovery2のインピーダンスアナライザ機能でいろいろ測るのが面白くなってグラフを描いています。それでどうなんだ、というとどうなんだろう。
今回実験してみた3種のコンデンサ
比べるのは100μF品の上の2つなのですが、前回との比較もあり積層セラミックの10μF品もグラフにまぜてあります。
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- アルミ電解コンデンサ、100μF、35V品
- OS-CON、100μF、16V品
- 積層セラミック 10μF、多分25V品
アルミ電解コンデンサは、定番、信頼のルビコン製です。OS-CONはサンヨーもとい(いつの時代だ?)、今ではパナソニック製です。どちらも極性のあるアルミ電解コンデンサの一族ですが、よく知られているとおりOS-CONは導電性の高分子(個体)使用で低ESRで長寿命ということになってます。
あまりコンデンサが暴発した経験はないのですが(クリティカルな仕事をしていないせいだな)、大昔、かのDigital Equipment Corp.(DEC)製VT100(純正品ですぞ)のコンデンサが目の前で燃え出したことがあり、電解コンデンサというとついついそれを思い出します。
OS-CONについてはパナソニックの以下製品ページをどうぞ。
コンデンサ素人の老人には一つ疑問があって、普通のアルミ電解コンデンサは3桁ボルト耐圧の製品などもフツーにあって、今回使用の「小型」シリーズでも100V品とかあるみたい。でも OS-CONは、高耐圧といっても35Vくらいしかみたことないデス。その辺の違いはどんなもんなんだろ~ ちゃんと製品ページを読んでいったらその辺も分かるのか。
まずはインピーダンスメータで測定
まずはAD2のインピーダンスメータ機能で@1kHzでの測定です。
アルミ電解
定格100μFに対して 91.05μFですが、仕様は±20%品です。問題なし。
OS-CON
OS-CONも仕様は±20%品ですが、たまたま近い? やはりRsはアルミ電解の半分くらい。
積層セラミック、10μF品
比較のために混ぜた10μFの積層セラミックです。
インピーダンスアナライザで周波数特性
まずは今回注目の直列抵抗Rs成分とな。青がアルミ電解、赤がOS-CONです。黄色は賑やかしの10μF積層セラミック。
つづいてXs成分です。コンデンサの本丸?ここは容量がほぼ同じなのでほとんど変わらず。
最後にRp成分です。これが小さいとリークがデカい筈。でも電源回路だったらちっとくらい大丈夫か?知らんけど。
念のためキャパシタンスの周波数特性としては以下のごとし。数kHz付近までは平らかだけれども数十kHzともなると値はぐちゃぐちゃ、急降下。
10kHz超えるようなところの特性を使ってくれるなってことかい?使わんけど。