ついに第2部第6章に突入いたしました。訳者は石井聡先生とな。一気にムツカシくなる雰囲気もあり。電圧帰還形から電流帰還形へと巡る流れは「いつか来た道」なのでありますが、今回は章の冒頭からプロセスもバンバン登場。面白そうなのですが、MOSロジックデバイスしか知らないこの年寄にはBJTはキツイっす。参考資料など探索。
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原著はOp Amp Applicationsという書物だったらしいです。
BJTの縦構造、そしてレイアウト
今回から第2部第6章に入ります。アナデバ社の、CB(Complementary Bipolar)とかXFCB(eXtra Fast Complementary Bipolar)とかプロセス名が冒頭からバンバン登場します。どこの会社もプロセス名には思い入れとか歴史とか詰まっており興味深いのですが、バイポーラ素人の年寄にはキツイっす。1か所引用させていただきます。たとえばさらっと以下のようなことが書いてあります。
これらのプロセスはNPNトランジスタに対して最適化されてきたので、ラテラル型のPNPトランジスタは相対的に貧弱な性能でした。
ううむ、NPN向けのプロセス上でメインのNPNトランジスタの横にPNPを作る話なんだろうけど、どんな形になるんだかサッパリです。だいたいMOSトランジスタを設計するときに寄生バイポーラトランジスタがONしないようにね、ってくらいでバイポーラには正面きって対決したことがないので、縦方向も横方向もバイポーラトランジスタのイメージが湧きませぬ。
しかし昨今インターネット上をあされば、BJTの縦構造やらレイアウトについても情報が得られそうです。そこで今回はネットを検索してBJTのイメージをば頭の中に描かんと。
ネットワークの探索
まずはUCバークレーのEECS(電子工学科という感じ?)の講義資料をみつけました。そっけない資料ですが、縦構造やらレイアウトなどさらっと書いてあります。こういう常識がないんだ、BJT素人のこの年寄には。
縦構造を生成するプロセスの理解という点では以下の資料がとても分かりやすかったです。ステップ・バイ・ステップで図示してくれております。
Semiconductor Technology from A to Z
一番実用的なところをさらっとまとめてくれているのが以下のページでした。
上記のページは、米国内でセミナーなどを実施している会社の「導入用」の資料みたいで、これより詳しいことを知りたくば有料のセミナーに登録しろ、ってことみたいです。BJT素人のこの年寄にはこれくらいでおなか一杯な気がしないでもないっす。
まあ、なんとなくNPN向けのプロセス上でバーティカルなNPNトランジスタをこさえた横にラテラルな構造のPNPが作れそう、という感じはしてきた。ホントか?雰囲気だけ。