OPアンプ大全を読む(28) 凡人は具体的な計算を繰り返すしかない(ケド計算はJSにお願い)

Joseph Halfmoon

正直、第2部第6章に入って行き詰まりました。この章は数式(「ごく普通の」奴らです)中心で、「高速OPアンプ」の「周波数特性の側面」を論じているのです。しかし、数学不得意にしてアナログ素人、そして忘却力の年寄にとっては、ありがたい数式も馬耳東風と過ぎ去っていくのです。そこでJavaScriptにお願い。

※『OPアンプ大全を読む』投稿順indexはこちら

※「オペアンプ大全」はアナデバ様の以下のページからダウンロード可能です。

OPアンプ回路の基本から応用まで、OPアンプ大全を無償提供中

原著はOp Amp Applicationsという書物だったらしいです。

図6-3 電圧帰還型OPアンプのモデルとボーデ線図

さて今回着目させていただきますのは、電圧帰還型OPアンプに「捧げられた」6-1の中から図6-3であります。非常に簡略化されたOPアンプの「モデル」のパラメータを使って、ボーデ線図上の周波数特性を模式的に説明するの図です。

ぶっちゃけ以下の図のようなモデルです。『オペアンプ大全』に掲げられている図を当方都合がいいように勝手に書き換えさせていただきました。Fig6_3_a

上記のうち、R2とR1はオペアンプ外部のフィードバック抵抗です。Gm、Cp、Rt、x1と書かれているのが「OPアンプ内部」のモデル要素です。

    1. Gmは相互コンダクタンスで模式化された差動入力段です。入力に現れる差動入力 v を内部電流 i に変換する部分。
    2. 容量Cpと抵抗Rtこそが、このOPアンプの特性を決定するパラメータです。
    3. x1は出力Voutを駆動するためのエミッタ・フォロワ段であります。

さて、上記に期した5つのパラメータから、以下のボーデ線図を支配する三つの周波数 fo、fcl、fu が求まるというのが今回学ぶべきところです。

Fig6_3_c

計算は以下のフィールドに値を代入し、下の方にある CALC ボタンを押せば実行されます。入力フィールドにあらかじめ書き込まれている数字は、こんなもんかいなというテスト用の数字です。テキトーに書き換えてくださいませ。

CALCボタンを押すと、ボタンの下にある、fo、fcl、fu欄にお答えが入ります。なお計算はこのページに仕込んであるローカルなJavaScriptで処理しています。

R1 [Ω]:
R2 [Ω]:
Gm [1/Ω]:
Cp [F]:
Rt [Ω]:

fo [Hz]:
fu [Hz]:
fcl [Hz]:

数式の理解をJavaScriptでお茶を濁して逃げたな、自分。

OPアンプ大全を読む(27) 第6章高速OPアンプに入ったものの、BJTのプロセスが気になる に戻る