前回は「悲しいお知らせ」ありのモジュールでしたが、今回もちょっと悲しい。こちらのチップはまだまだ製造中ですが、ボードの方が no longer for sale とな。でもお買い得なんでつい買ってしまいました。中々出来の良いボードに見えるのだが、勝馬でないとそんなところか。MIPS4000コア搭載!
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つい買ってしまったのは、秋月電子通商殿のトップページの左下に「価格見直しました!!」と小さく書かれておったためであります。値上げということはないでしょう、「特売」かな。そして見つけたのが
Digilent製のArduino互換のマイコンボード、搭載マイコンはMicrochip社 PIC32MX340F512H です。米Microchip社はマイコン業界の押しも押されぬ大手であります。別シリーズでMicrochip社が買収した元Atmel系のATSAMD51をやっております。それに対してこちらのマイコンは伝統のPICマイコンの最高峰32ビット機であります。ただね、ATSAM系はARMコアなので結構人気なんだと思いますが、PIC32MX系はMIPSコアです。ちょっと黄昏感?が漂っています。でもね、手元にMIPS機を一台くらい置いておきたかったので敢えて買ってしまいました。
それにDigilent社製のボードなので、作りがしっかりしているのではないかという期待。実際、パッケージを開いてみると期待どおりでありました。中華Arduino互換機(8ビット機)並みのお値段(改定後)でこのボードのクオリティであれば、単なるArudino互換機としてみても十分じゃないかと(別に電源要るケド、そこがまたヘビイ・デューティ。)
訳アリの理由はDigilent社の製品ページへ行けば分かります。1行引用させていただきましょう。
This product is retired and no longer for sale in our store.
引退なのね、寂しい。Armとの戦い(それともRISC-Vかな、最近MIPSの人たちはRISC-V設計しているみたいだし)に敗れた感じですかね。。。
ソフトウエア開発はArudinoでOK
uC32ボードは、在庫限りということなんでしょうが、他にもchipKITという「フレームワーク」に載っている製品は多数あるようです。ぶちゃけ、PIC32をArduinoで開発するためのものみたいです。リンクは以下に。
吹く風は冷たいのかもしれませんが、ArduinoIDEの環境設定から、追加のボードマネージャのURLを登録すれば、直ぐにArduinoとして開発できるようになります。簡単。
実際にArduinoIDEで吉例の「Lチカ」を書いてみました。こんな感じ。
この環境では、いつもの #includeさえ不要と。上記のページからAPIのリファレンスをたどれば普通のArduinoとして使うためのものが揃っているだけでなく、ご本家にはない、なにやら強力そうなものも含まれとります。
ビルドするとこんな感じ。
PIC32MX340F512Hは、512KFlash、32K RAMの筈だけれども上のメッセージはそれよりデカイのでないかい。最大値なんだろうか?ともかくノーエラーで書き込み完了しました。
走らせたところが以下に、ボードの右肩に2つあるLEDのうち、LD5と下に書かれている緑色に光っているLEDがオンボードのUSER LEDです。ちゃんと点滅しましたぜ。LチカOK。
単なるArduino互換機として使うか、それとも孤高のMIPS4000機として使うか、どうしますかねえ。