別件でアナデバ様が記事でご指定の部品 CD4007 が手元に無く実験を断念したものがありました。そこでCD4007の注文入れたのですが、わざわざ中華製品を取り扱っているらしいところに頼んでみました。本日デバイス到着。どこの製造だか分からない製品を予想していたところ、予想の斜め上を行く御対応でした。動作はOK。
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CD4007が手元に無いので、とりあえずペンディングにした別シリーズ記事が以下です。
お手軽ツールで今更学ぶアナログ(109) CMOSインバータでアナログスイッチの実験 その2
CD4007はCMOS 4000シリーズの古いチップです。ロジックデバイスとしては結線次第で単純インバータから2入力のNAND、NOR、AND、OR、3入力のNAND、NORいろいろ作れます。そのうえP、N双方のMOSFETのソース、ドレイン、ゲートとサブストレートを個別に接続できる優れもの(結線メンドイ)なので、アナログ的にも使える変幻自在のデバイスです。
昔は多くの会社がCD4007を製造していたのではないかと思うのですが、現状知名度のある会社で手に入るのはTI製くらいじゃないかと思います。今回はあえて中華製品取扱いと思われるところに注文を入れてみました。10個だけ。Webサイト上には、CD4007の後の型番がずらずら多数書いてあり、なんだかハッキリせんかい、というツッコミを入れたくなったのですが、どうせ、適当にアリモノを送ってくるのだろ~ということで構わず注文しました。単価はご本家製品の正規ディーラー品?よりも安かったのですが、10個だけなので送料かかって単価は倍になりました。しかたがないっす。
当然、足が曲がっているとか、入れ物がゾンザイだとか文句を垂れる気はありません。動いてくれさえすればよい、多少特性悪くてもオープン、ショートなければ可くらいな気持ちで待っとりました(実は忘れていた。)
すると約10日、とどきました。結構速かったです。予想どおりクシャクシャな袋に入ってきました。DIPなのでICレールに入ってます。ICレールを半分切断して2つに折り、片方5個ずつ入れてセロテープみたいなもので止めてました。これまた予想どおり端っこのDIPの足は微妙に曲がってます。ここまでは想定内。
しかし、想定外だったのを冒頭のアイキャッチ画像に掲げました。10個頼んだら、
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- TIマーク輝く CD4007UBE 5個
- Gマーク輝く CD4007B 5個
が到着しました。確かにCD4007みたいですが、メーカの異なる2品種を送ってくれました。当方の予想としては「製造メーカーが誰だか分からない」無印品が送られてくる、だったのでちょいとビックリ。それにしても2種類混ぜるというのはちょっと日本の半導体ビジネス的にはあり得ない展開です。サービスでTI品を少し混ぜてくれたのかしら?お試し用ってことかなあ。
なお、以下の回で遭遇したような「偽物感のある」「TI風」ロゴではなくて今回のは「本物」に見えるロゴです。
また、Gマークの方は、中華半導体メーカとしては比較的大手に見える以下の会社の製品のようです。
通販サイト上は、無印の写真を掲げメーカの記載無ながら、送ってくるときはメーカ製だと。これって本物なんだよねえ。
CD4007を3入力NAND、3入力NORにして動作確認
ブレッドボード上「TI製」の方を3入力NAND、「HuaGuan製」の方を3入力NORとなるように配線し、動作を確認してみました。
CD4007の結線方法については、CD4007好き?らしいアナデバ様の以下のページに素晴らしい資料がありますのでご参照ください。
Build CMOS Logic Functions Using CD4007 Array – ADALM2000
ちょいと別電源とテスターで「一応」動作確認し大丈夫そうだったので、Analog Discovery2のパターンジェネレータ機能+ロジアナ機能で観察した動作が以下に(電源電圧3.3V設定。)
3入力NAND、3入力NORとも動作OKです。
部品手に入ったので、アナログ回路の実験、仕切り直しだな。大丈夫か?