惰眠をむさぼっている間にも世間は進んでおるようです。「伝統の」Arduino IDEも 2.0 正式リリース。キャッチーな印象だけの「口だけ2.0」ではないようです。そのことは既存ユーザを驚かせないように、見た目も基本的な操作方法も1.xとなるべく変えないようにしている点に逆に表れている気がします。裏側は段違いだと。
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さて、Arduino IDE 2.0を Windows 11 パソコンに新規インストールしてみました。マイクロソフトストアはまだ 2.0 に対応していないようなので以下のインストール解説のページからリンクをたどってインストールしました。
Downloading and installing the Arduino IDE 2.0
インストール自体は大した時間もかからず完了します。ほとんど何もすることはありません。初回の立ち上げ後、Arduino用のUSBドライバなどや、ライブラリやツールチェーンなど多数がダウンロードされ、インストールされます。こんな感じ。
やっている作業は結構大量ですが、待っていればそのうち終わっている感じ。ストレスは感じませなんだ(個人の感想です。)
「標準機」純正Arduino Unoを接続
上記のパッケージのインストール工程を眺めていると、デフォルトではAVRマイコンをターゲットのツールチェーンとライブラリのみインストールしているようです。それ以外のボードなどは別途自力で入れてね、という感じでしょうか。
IDEのインストールの確認として、AVRマイコンでのArduino標準機ではないかと思われる Arduino Uno純正機(互換機もいろいろ持っておるのですが、やはり確認には純正品)を接続し、これまた吉例のLチカプログラムをビルドしてみました。
ArduinoIDE 2.0 の見た目は、大きく1.0とは異ならない中で目立つ変化が上部の「ツールバー」にあるSelect Boardというプルダウンメニューです。Arduino Unoを取り付けてプルダウンしてみると、ちゃんと認識されておりました。こんな感じ。
上記を選択して先に進みます。Lチカプログラムは、ファイルコピーもコピペもせず、手入力いたします。というのも、「補完」とかいろいろ入力時のサポートが充実しておるためです。1.0のときは、APIの引数など自分でリファレンスマニュアルを引けよ、という感じだったですが、ほれこの通り。
忘却力の年寄りにはありがたい限り。引数書いていると、1行の形式でも教えてくれるし、便利、便利。2.0 になれると、1.0 には戻れなくなりますな。まあ今時のIDEのエディタでは必須の機能であるので、ようやくArduino IDEも文明開化という感じです。
ビルドして実行
さて吉例Lチカをビルドしたところが以下に。
ビルド後のダウンロードもなんの問題もありませぬ。Lチカしております。
このIDE2.0にはサイドバーもあり、おなじみなあたりにお馴染みのデバッグ・アイコンなども見えます。まあ Arduino Uno単体ではデバッグ用のハードを搭載してないので、デバッグするとなると Arduino Zero以降のSAMD21系の32ビット機がおすすめみたいですが。
他にもクラウド環境への対応とか、2.0 を名乗るだけのことはあるみたいです。今後 Arduino系の「お手軽開発」でこのIDEを使っていきたいと思っております。ちゃんとやれよ、自分。