「アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』を初回からすべて読む」は2022年4月号です。この号は「フォトカプラの動作」がテーマ?です。前回DAコンバータなどを実習していたので唐突感があります。でも先を見据えたチョイスでした。フォトカプラ利用のアナログ・アイソレーション・アンプへ進むための第1歩だと。
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アナデバ様の2022年4月号記事へのリンクは以下です。
上記を拝読してちょいと驚いた1文を引用させていただきます。
最初のステップとして実際にフォトカプラを作成してみましょう。
アナデバ製学習用部品キットADALP2000にはフォトカプラは所蔵されていないという事情もあるのかもしれません。原理回路に立ち戻り ディスクリートの赤外線LEDと、NPNフォトトランジスタを組み合わせてフォトカプラにしてみよ、との思し召しです。手元にフォトカプラの在庫あるのですが、思し召し通りにやってみることにいたします。
2つを組み合わせたうえで、外乱光の影響がでないように「黒色の絶縁テープ」などで包めと。使用するのは
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- 赤外線LED、QED123
- 赤外線フォトセンサ、QSD123
であります。いずれもADALP2000キット所蔵のもの。黒色の方が良いかな~と心が咎めつつ、手ごろな内径の熱収縮チューブが赤色しかなかったので、それで「フォトカプラの自作」をしてみました。材料が以下に。やったのはチューブの両端から2つを差し込んで「熱掛けて一体化」したのみ。その成果?が冒頭のアイキャッチ画像に。
上記写真の左の黒いデバイスがQSD123です。なお、ADALP2000部品キットには、QSD123と見掛けクリソツのデバイスOP999も所蔵されています。その2つの見極めについては、以下の過去記事で取り組んでおりますので、ご参考まで。
お手軽ツールで今更学ぶアナログ(15) QSD123 Infrared Phototransistor
自作したフォトカプラの特性を測定
今回は、QED123とQSD123を対向させて構成したフォトカプラの特性の観察につきます。
QED123に接続してある電流制限抵抗も、QSD123のコレクタに接続してある抵抗も2.2kΩと同じ値です。黄色C1がQED123側の電流制限抵抗の両端の電圧、青色C2がQSD123側の抵抗の両端の電圧です。2.2kで割れば電流に変換できますが、そのまま割り算しても電流比をもとめることができます。以下は入力に100Hzの三角波を与えてみた場合。
観察したところ、入力の最大値のとき、電流伝達率CTR(Current Transfer Ratio)も最大になるようでした。
1.1002 / 2.8111 = 0.3913
そんなもんなのかな~。もっといい値を期待したケド。次回「本物の」フォトカプラでも測定してみます。
続いて入力を5kHzの方形波に変えて、立ち上がり、立下り時間を想定してみたもの。どちらも40マイクロ秒くらい。
さらに、10Hzから100kHz範囲で測定したボード線図が以下に。
念のため、さきほどの方形波のケースの拡大図+ガイドライン付き。
自作?(熱収縮チューブに入れて熱かけただけだけれども)しても、フォトカプラらしき挙動はしておるみたいです。さて、次回はここからアイソレーション・アンプまで行くのか。。。大丈夫か?