最近のマイコンは3.3VのIO電圧の品種が多いです。マイコンのADコンバータ端子に入力するアナログ信号なども0V~3.3Vの範囲に収めないとなりませぬ。しかし古典的なアナログ信号は0Vを中心に正負両側使用。そういう信号を「変換」するときによく使うんじゃないかと思われる回路をたしなんでみます。意外と奥深い?のね。
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※今回はLTspiceで「お茶を濁すの回」であります。実機はまた「今度」の予定。実機へいったらどんでん返しなんてことは無いといいが、大丈夫か?
テキトーなDUT(デバイス・アンダー・テスト)
冒頭のアイキャッチ画像に掲げたテキトーな図面が今回こころみる回路なんであります。INと書いてある端子からアナログ信号が到来します。この信号の想定はピークツーピークの振幅が2V(振幅1V)。しかし0Vを中心に-1Vから1Vまでの範囲であるので、後段に接続予定のマイコンのADコンバータには直結できません。そこで以下なのであります。
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- コンデンサC1で、DC成分を遮断。AC波形のみを通過させる(図上の赤色のDC矢印は遮断されAC矢印が通過)
- OUT信号はVref電圧「中心」振動するようにする。電源電圧をR1、R2で分圧しているので丁度3.3Vの中央、1.65Vでバイアスされる予定(無信号時)
OUT信号は1.65V中心に0.65Vから2.65Vまでの信号に変換されめでたし、というシナリオであります。なお実用的にはOUT信号の先にはボルテージフォロワなど介してAD入力にINかと。
実際にシミュレーションした結果(おちついたあたり)が以下に。青がOUT、黄緑がINです。INは下に隠れてる部分があります。
まあ、確かに負の領域まで使うことは無くなっているものの、思ったよりも低いんでないかい。
アイキャッチ画像の回路であると、結構大きい容量のコンデンサ使っているので「おちつく」までに大分時間がかかっているみたいっす。上記は以下のグラフの末尾あたりのもの。頭から延々とグラフにするとこんな感じ。ダラダラ。
入力信号の周波数を20KHzに変更してみたときの回路設定が以下に。
その時の波形が以下に。こんどはOUTが黄緑、青がIN。統一しとけや自分。
これまた波形が以下に。またまた元に戻ってINが黄緑、OUTが青。
実際の挙動(過渡状態含む)は思っていたほど単純じゃないっすね。
AC解析もついでにやってみた
解析結果(ボード線図)が以下に。回路的には「RCハイパスフィルタ」にみえるとおり。遮断周波数は2Hz以下なり。100Hz付近からはゲインはまったいら。
次回、実際に回路を作っていろいろやってみます。すくなくとも取り扱う入力信号のレンジや周波数などよく考えて定数選べと。あたりまえすぎるか。