アイキャッチ画像に掲げましたる小冊子は、何を隠そう(隠しませんが)CQ出版 インタフェース誌2021年7月号の付録です。本誌のテーマは「IoTプロトタイプ入門」とて、普段から本サイトでもやっておるような事が記事になっており、これは学び直さんと思った次第。
※『Literature Watch Returns (L.W.R.)』の投稿順 index はこちら
CQ出版のインタフェース誌のホームページへのリンクをまず貼り付けておきます。
ときどき付録あり、お楽しみなのです。今回はIoTセンサ図鑑「2021年版」であります。「2021年版」という部分が、吹き出しの形になっておりまして、これが結構なミソかと思います。わざわざxx年版とあるということは、論理的には、「以前にもある」か、「将来継続の意思あり」のどちらかと解釈できます。明日をもしれぬ出版業界(失礼)、来年のことを今から語りますまい。よって前者という帰結であります。表紙を開き 目次を見ますれば、小さく(以下引用させていただきます。)
本書はInterface2017年9月号別冊付録に、大幅に加筆修正を加えたものです。
当方としてはちょうど良かったです、2017年9月号持ってなかったので。だいたい、センサの品ぞろえが毎年一新される、というようなことはあり得ないと思います。4年ぶり、というのはちょうどいい感じかも。定番センサは細く長く流れていく中で、市場の変化、新たな技術の勃興によって、ゆっくりデバイスは入れ替わっていく?
センサそのものは物理現象に直結しているものが多いので、根本的な変化というのは起きづらいデバイスじゃないかと思います。この付録の場合、合計44のセンサまたはセンサ接続用のデバイスなどが紹介されています。まったく同じ型番という分けではないけれど、手元にも類似のセンサがかなりあることに気づきました。ある項目などは手元にあるセンサとほぼほぼ一致。例えば「第5章 距離/接近のセンサ」として、NJR4265、HC-SR04、GP2Y0A21YK、VL53L0Xと4機種をリストしております。3番目のシャープGP2Y0… については…部分の型番が違う機種ですが、上記の4機種に対応する過去投稿を本サイトに見つけました(自分で書いたのに忘れていた。)
結構ね、センサ、好きですね。下手の横好き。ともあれ「IoTセンサ図鑑」ということでセンサが列挙されています。手元に無いものも多いので「在庫拡充」のモチベーションがあがりました。
ただね、I2CとかSPIとかで接続するセンサはどうするかな。特定の目的に使用できるセンサをともかく調達したい、という場合にはI2CやSPI接続などのデジタルに操作できるセンサは便利にきまっています。多くの場合、必要な補正とか換算とかまでデバイス側でやってくれることが多いです。お任せで「データシート」通りの性能がだいたい出ると思うので「センスした結果」が欲しいだけなら一番いいです。後処理などがちと難しいセンサの場合、さらに言えば、メーカーから後処理のファームウエアなどまで提供されているとまったくもって楽。お手軽を旨としているので大賛成、ではあるのです。しかし、センスする対象の物理現象とかセンサ・デバイスそのものに関心がある場合、デジタルな処理部分で包まれてしまうと中身はブラックボックスであります。閑なときにまず「物理学実験」やっておくと、ブラックボックスでなく、中身が見えるようになるかな、と考えました。するとなるべくプリミティブ、アナログなセンサそのものを購入しておいた方が勉強になるかな?
ただね、センスする検証環境に困るのだよね。昔、ちょっと特殊な環境用の温度測定の仕組み(実証実験レベル)を作ったことがあります。日がな一日、恒温槽の前に座って温度が安定するまで「待って、測定1発」を繰り返したです。それも数日。恒温槽などはデカイ方が温度安定して精度いいかも。さらに恒温槽を置く環境も安定な方が良いから温度管理ありの実験室がいいです。温度などはまだあちこちに環境ありそうですが、測る物理現象によっては測定用の環境用意するのがなかなか難しそうです。それに、校正レベルまではいかないにしても、センサよりは高精度の測定器も必要。校正必要だとさらにコストかかるし、測定器自体もお高いに決まっている。
そういうことまで考えると、全部デバイス側の「ブラックボックス中」でやってくれるデジタル接続のセンサが良いです。面倒なことはセンサ屋さんの方で面倒みてくれているので。それでもま、アナログなセンサでドロドロでグダグダな体験がしたい気がいたします。