手習ひデジタル信号処理(49) SDRで高校野球、甲子園中継(NHK第1)受信OKよ

Joseph Halfmoon

前回までに、Arm Cortex-M4コアのSTM32F446マイコンでの「ダイレクト・サンプリングSDR実験」用フロントエンド回路が出来上がりました。これからSDRのお勉強に入りますが、初回は早速AMラジオを受信してみます。なんたって三上先生のサンプルプログラムのバイナリがあるので、書き込めば動く筈。

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前々回からSDR編へと進んでおります。教科書として読ませていただいておりますのは、以前同様、三上先生の御本です。

CQ出版社『Armマイコンでつくるダイレクト・サンプリングSDR

CQ出版社トラ技誌の2021年連載記事です。上記は、それをまとめたPDF版のダウンロードサイトへのリンクです。

信号処理のターゲットボードは以下です。

ST Microelectronics製 Nucleo-F446REボード

信号処理はCortex-M4コア上でソフトウエアでやるSDRです。ソフトのビルドはArm社Mbedのオンラインコンパイラ前提です。ただし、オンライン・コンパイラはそろそろKeilのクラウド版に移行せよ、とのArm社の御沙汰なので、次回以降のお勉強では新環境上でビルドを試みる予定です。

今回は、上記CQ出版社のサイトからダウンロードできるビルド済のバイナリファイルをNucleo-F446ボードに書き込んで、前回、前々回で作成した、RFフロントエンド、オーディオアンプが「ちゃんと動いているぞ」ということを確かめたいと思います。

まずはアンテナ

ブレッドボード上に回路は組み立ててありますが、肝心なものがまだでした。アンテナです。三上先生の教科書には

5~10m程度のワイヤをはわせておく

だけでアンテナとして使えるとあります。かねて入手してあったAWG24相当のビニール線をとりだしテキトーに8mほどを床に這わせたのち、前回のRFフロントエンド入力に取り付けました。

アンテナを仮配置し、イヤホンをとりつけ、Nucleo-F446にバイナリを書き込んだら書き込み終わった瞬間から

ランナー3塁回ってホーム

みたいな実況中継が聞こえてきました。まあ動く筈のバイナリを動く筈のボードに書き込んだので当然といえば当然です。しかしちょっと感動。Cortex-M4のソフトウエアでAM放送受信できとるじゃん。

サンプルソフトウエアは、USBシリアルに接続した仮想端末からの操作で選局するようになっています。伝統のTeraTermで操作しているところが以下に。SDRterm

 

確かに選局可能です。しかし、デフォルトで聞こえてきたNHKラジオ第1放送(東京 594kHz)が一番良い感じです。さすが

 300kW

の出力はダテではないです。しかし床に這わせた8mのワイヤ、邪魔です。そうこう言っている間に何度か足を引っかけそうになりました。ひどい事にならないうちに邪魔にならないところを通すべしと、この作業に結構な時間を使いました。今回は配線作業に終わったです。

アンテナの配置作業を終えたのち、装置を片付けるために、RFフロントエンド回路とアンテナケーブルの接続に使っているICクリップを外してビックリ。アンテナ外してもICクリップまでの20cmばかりのケーブルがあればNHK第1受信できとるではないですか。今まで大汗かいて配線を伸ばしていた(丸まって、絡まってしまったのを解す時間が長かったです)あの時間は何?

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