前回ハーフ・ブリッジ駆動波形を生成したので、今回はフル・ブリッジです。モータを駆動するためのHブリッジ回路を念頭にCWGを設定してみました。まあブリッジ回路の現物が無いのでとりあえずAD2のロジアナ・モードでCWGの出力波形を観察してみただけですが。まあ正転、逆転できそうな感じではあります。早く実験用の部品買えよ。
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※作業はMicroChip社の統合開発環境 MPLAB X IDEと、その上で走るコンフィギュレーションツールMCC Classic を使用して行っています。ターゲット・マイコンはPIC16F18855です。
CWGのフル・ブリッジモード
フル・ブリッジモードでは、駆動用のデバイス4個を制御しないとならないので出力はA、B、C、Dの4本を使います。正転、逆転があるのでそのときのA、B、C、Dの出力状態は以下のようです。
CWG_ | Forward | Reverse |
---|---|---|
A | active | inactive |
B | inactive | modulated |
C | inactive | active |
D | modulated | inactive |
このとき接続先の「Hブリッジ」は以下のような回路構成を考えています。
AとCはPチャネルMOSFETに接続することを想定しているので、アクティブLOWです。BとDはNチャネルMOSFETをPWM駆動(アクティブHIGH)します。上の表のような設定で、Forward時には赤矢印、Reverse時には青矢印方向に電流が流れるハズ。
MCC Classicでプロジェクトを再生成
今回は前回のハーフブリッジのプロジェクトをCOPYして、MCCの設定のみ変更することでフルブリッジの波形を出力させました。変更点は全てMCC ClassicのGUI画面で設定できるので、ソフトには何も手をいれてません。
まずCWGに4端子必要ということでPIN設定を変更しました。こんな感じ。
A、B、C、Dの各信号をPortCの4,5,6,7番端子に出力するようにしました。
つづいてCWGの設定です。まずOutput Modeを正転ならば Forward Full bridge mode、逆転ならばReverse Full bridge modeとします。途中で正転、逆転変更する場合はソフトでやってね、という感じ。
今回は、CWGAとCWGCはPch MOSFETを直接駆動する想定なので、AとCのPolarityをinvertedにしておきます。
前回のPWM6の設定のままだと、イマイチ駆動波形に元気が無い感じになってしまったので、PWM6のDuty Cycleも50%としてみました。まあ、実際にはモータの回転速度を制御するためにここもソフト制御のハズですが。
MCCの設定変更後
-
- 再度のGenerate
- プロジェクトの再ビルド
が必要です。わたしゃ「1」を忘れて一瞬悩みましたぜ。忘却力よな。
観察した現物波形
Analog Discovery2の「デジタルなロジアナ機能」で観察した波形が以下に。まずは正転のとき。
スゲー地味な波形っすけど、予定通り。電流が貫通しないようにいろいろ設定があるDead Band制御は正転、逆転の切り替えを動的に行わないと効いてこないみたい。知らんけど。