徘徊検知装置の場合、徘徊に出る前で「水際」で押しとどめるということが大事なことです。そのためか、まず離床センサでベッドから出ることを検出し、次には出入り口などを見張るというシステムが多いです。しかし、万が一、外に出てしまったら後はどうするか。普通に考えるとGPSで場所を検出し、携帯電話網で通知するというシステムになりそうです。当然、そういう製品もあるのですが、介護保険適用の条件を考えると、徘徊検知に特化していない一般的なGPS端末+インターネット通信のような構成では保険適用は難しいのではないかと思います。また、携帯網に接続する場合は電池の持ちも気になります。そこで、徘徊検知に特化しつつ、電池の持ちがよい、それでいて屋外のある程度の範囲の位置を測定できるもの、があれば良いなと思ったらありました。ことし発表、新製品です。一種の無線タグと言って良いかと思います。
鳥なき里のマイコン屋(8) レジェンド6502ベースMCU発見
介護の隙間から(14) 電池の要らない無線、EnOcean使われていた
『マットセンサで離床を検知し、特小無線で介護者の近くにあるアラームを鳴らす』というのが、ティピカル(デバイス屋らしい言い方です)な徘徊感知機器の姿ではないでしょうか。しかし、今までいろいろ調べてきた通り、各社いろいろ工夫をしていて、平均像に収まらないところこそ、「差別化」部分であると言えます。前回、使用されている無線の中間まとめをしていて、ちょっと目を引いたのが、3社(うち1社は推定)もEnOceanという無線方式を使っている会社があったことです。EnOcean、コンセントも電池も要らない無線です。
介護の隙間から(13) 使用されている無線、中間結果
徘徊検知装置への応用が予想される無線方式を、いろいろ調べ始める前の第4回で列挙してから、具体例にあたってきました。調べも進みほぼ概要が明らかになったように思うので、ここで一旦まとめておこうと思います。予想通りの部分もありますが、予想とはかなり違う使い方もあり、やはり調べてみなければ分からないものだ、というのが正直な感想です。まずは使い方とそこで使われている無線方式の対応表を作りましたので御覧ください。
部品屋根性(3) 24GHz帯ドップラーセンサ
24GHz帯のマイクロ波(準ミリ波、Kバンド)無線を使うドップラーセンサに「当たった」のは介護の方のテーマで調べている時でした。しかし調べているうちにこのセンサの応用がかなり広いことが分かってきました。当然、単体部品やモジュールとしてのドップラーセンサの生産者がいる筈です。今回は、部品としての24GHz帯のセンサを調べてみます。しかし、波長はぜんぜんマイクロメートルではない(24Gでは10mm超える)のに、なんでマイクロ波と言うのかな~。誰か教えてください。
鳥なき里のマイコン屋(7) 益々快調Armのお供に8051説
今日は「Armのお供に8051説」ではなく「8051のお供にArm説」と逆転するべきかもしれません。どこの会社でも、崖っぷち、窓際、隅っこに追いやられている感じがする8051コアMCUなのですが、今日取り上げさせていただく会社から引用させていただくと「8051 マイクロコントローラ(MCU)の大手サプライヤーとして」と自ら8051大手を名乗っているのです。そんな好待遇に涙がでますね。もっと早くにとりあげるべきでした。
介護の隙間から(12) インターネット接続と介護保険適用
介護の隙間から(11) ちょっと声かけて
鳥なき里のマイコン屋(6) Analog Devices、一味違うレガシーコア
次々と検証?される「Armのお供にレガシー8051説」ですが、本日取り上げさせていただくのは、アナログ半導体会社の最右翼といってよいでしょうAnalog Devices社です。ご存知ない方に申し上げておきますと、アナログといっても出入り口だけがアナログで、内部の処理はデジタルという信号処理システムは現在とても多いのです。Analog Devices社(以降アナデバと勝手に省略させていただきます)は、そんなデジタル信号処理にもぬかりはありません。
鳥なき里のマイコン屋(5) Arm Cortex-Mのおさらい
「Armのお供に8051説」を唱えて以来、快調?にArmコアと8051コアの両方をMCUに採用している各社を経めぐっています。しかし、その度出てくるArm Cortex-M0とか、M3とか、M4とかArmコアにもいろいろあって分けが分からない。そこで今回はちょっと立ち止まって、MCU向けのArmコアのおさらいをしておきたいと思います。
部品屋根性(2) HDMIケーブルを延長?
WiFiとか、プラチナバンドとか言葉が出てくる無線は、見えないけれど一般にもプレゼンスは大きいと思います。それに比べると、各家庭に光ファイバが通って久しいわりには、オプト系つまり光を使って通信する場合に用いる各種の電子デバイス(光学系もふくみます)のコンシュマーに対するプレゼンスは大きいようには見えません。この頃(といって何時からなのか、20年前のこともこの頃といってしまう今日この頃)、市場的にも非常に大きくなっているにも関わらずです。データセンタとかスパコンとか、高い光ファイバの束がごっそり通っているような場所もままありますが、普通に目にするものでもないからでしょう。とは言え、今この文字入力もどこかで光ファイバを通じてサーバに至っている筈。なにか光ファイバのご利益が目に見えるような身近なアプリはないかいな、ということでちょっと調べてみました。
介護の隙間から(10) バイタルセンサ再び
鳥なき里のマイコン屋(4) Cypressいつの間に
快調に仮説検証がつづいている「ARMのお供に8051説」です(そういう会社ばかり取り上げているのだろ~と言われると返す言葉もありませんが)。そんな中、本日とりあげるのは、Cypress Semiconductor社のMCUです。CypressのMCUと言えばユニークなアナログを搭載したPSoCという頭でいたのですが、その頭は古い頭でした。ちょっとびっくり。まあ、当然といえば当然なのですが。