BJTのエミッタ・フォロワ回路の続きです。前回、LTspiceで「雰囲気分かった」ような気がした(気のせい?)ので、今回は全5例ある回路例の一部だけを実機で動かして確認したいと思います。最初の「原理回路」と末尾の「コンプリメンタリ」ペアの回路と。全部やるのがメンドイので手抜きが見え見えなんでありますが。
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2021年4月のアナデバ様記事(日本語)の図版番号からすると、
図1.エミッタ・フォロワ回路
図14.相補型の帰還ペアを使用したエミッタ・フォロワ回路
の2つだけを実機で動作確認しました。見たら分かりますがトランジスタ数が少ないのでブレッドボード上に回路を組むのが楽だから。
エミッタ・フォロワ回路(原理)
NPNトランジスタ(2N3904)1個+抵抗1個(2.2kΩ)というシンプルさです。ブレッドボード上に回路構成してみましたがこんな感じ。このお手軽な感じを求めていたのよ。なお測定は例によってADALM2000を持ち合わせていないのでDigilent Analog Discovery2です。
実際に動作させてみたところが以下に、Vp=+5V、Vn=-5Vと設定し、入力(黄色C1)にオフセット0V、振幅2V、1kHzの正弦波を与え、出力(青色C2)を観察しました。入出力ともY軸は同じレンジ。
前回シミュレーションした結果とほぼ同様に黄色の入力に対して青色の出力は約0.6V、VBE分落ちているだけで波形は「フォロー」しておりますな。
相補型の帰還ペアを使用したエミッタ・フォロワ回路
相補型のPNPトランジスタ 2N3906を追加した実験回路が以下に。1個追加するくらいならまだまだ楽だし。
コンプリメンタリ・ペアでの測定結果が以下に。以下は上のケースと合わせて入力にピークツーピークで4Vの正弦波を与えたもの。
アナデバ様の記事では、最後のこれだけピークツーピークで2Vと振幅半減するようにご指示があり。その心は良く分からず。闇雲に変更してみたものが以下に。別にスペクタキュラーな変化などは無く。
前回のシミュレーション波形と比べると「ほぼほぼ一致」な感じがいたします。しかし、アナデバ様の記事に『図16.図14の回路の信号波形』として掲載されている実機波形とは微妙に違う気がしないでもないです。単純にオフセットが異なるだけなのか? ここ、考察するべきなんだろうけれども。。。ホントに手抜き。