定番回路のたしなみ(29) 「非」反転型ヒステリシス・コンパレータ、OP07シンプル版

Joseph Halfmoon

前回、積分回路を作っていて、前々回のヒステリシス・コンパレータが大間違いだったことに気づきました。必要なのは「非反転型」なのに前々回では「反転型」作ってました。これでは2つの回路を接続しても発振しません。そこで今回は前々回の反転型を非反転型にひっくり返してみます。動くに決まってる?

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「非反転型」ヒステリシス・コンパレータ

前々回のザックリなおさらいをしておくと

    • オペアンプにフィードバックかけなければヒステリシス無
    • オペアンプの+入力にフィードバックかければヒステリシス有

です。ことさらに付け加えれば -入力にフィードバックかければアンプとな。

さらに、

    • 入力電圧を‐入力側に加えれば反転型
    • 入力電圧を+入力側に加えれば非反転型

であります。

ということは前回の回路の入力信号をマイナス側からプラス側に変えれば良いということね。ぐだぐだ考えずに変更してしまいます。

まずはLTspice

何も考えずにLTspice用の前回回路図を以下のように修正してみました。チョイ変はお楽。入力信号の位置のみ変更です。NonInvHysCompCir

ボタンを押せばシミュレーションもほれこのように。赤が入力Vinの三角波、黄緑が出力Voutの矩形波です。NonInvHysCompSIM

何の吟味もせず、OKということで先に行きます。

実機動作確認

幸い前々回作成したブレッドボード上の回路は、前回作成の回路に接続するつもりだったので残してありました。その入力のところだけ修正したものが以下に。NonInvHysCompBB

動作させてみたところが以下に。黄色が入力Vin、振幅4V、100Hzの三角波です。青が出力Voutです。矩形波でてますな。NonInvHysCompWAVE

シミュレーションのときより、OP07が頑張ってる感じがするのも前々回と同じです。予定どおり矩形波の極性がほぼ反転しましたデス。

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