介護の隙間から(6) ざっと特許を

技術的なところを調べるとなれば、何はともあれ特許を調べておかないと。畑違いも甚だしい「認知症老人徘徊感知機器」なので、とりあえずざっくりしたところを抑えておきたいです。そこで、以下のような検索ワードで調べてみました。

徘徊or認知症or転落or高齢者
and
センサ

これで435件がヒットしてきました。「徘徊or認知症or転落or高齢者」というのは、「認知症老人徘徊感知機器」からするとちょっと広すぎるかもしれませんが、435件なら全部当たることも可能ではあります。

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介護の隙間から(5) 徘徊センシングから眠りへの回帰?

今回から「認知症老人徘徊感知機器」に対する具体例を調べていきたいと思います。まずベッドの会社2社の取り組みを比較してみることにいたしました。何と言っても「特殊寝台」というカテゴリは介護保険適用の「用具」の中では中心的な存在なのでその「付属品」的な扱いでベッド会社は取り扱っているんじゃないかと勝手に想像したためです。しかし、調べてみるとそんな想像を超えたところに進んでいるようでした。

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介護の隙間から(4) 無線方式どれが適すか

前回のセンサに続いて、今回は「認知症老人徘徊感知機器」に使用される無線について考えてみたいと思います。現状、ちょっと調べただけなので、明らかに使われていると分かった無線方式もあれば、今のところ使われている形跡のない無線方式もあります。とりあえず独断で使えそうな無線方式を勝手な分類で列挙し、それぞれの利点、欠点を表にしてみました。

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介護の隙間から(3) センサの分類

前回の予告のとおり、今回から装置としての「認知症老人徘徊感知機器」について調べていきますが、調べるにあたってポイントと考えるのが以下の2点です。

 

  1. どんなセンサを使って「徘徊」を感知するのか
  2. どんな無線を使って感知した「徘徊」をどう通知するのか

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介護の隙間から(2) 市場規模

前回、介護保険が摘要される電子デバイスらしいデバイスは「認知症老人徘徊感知機器」だけだ、と申し上げました。なにか、名前からはかなり特殊なデバイスにも思えるのですが、結局、センサと無線というキーワードでくくれる電子装置なので、「普通のIoT」デバイスと大差はありません。ただ、お相手がThingではなく人である、という大事な一点を忘れてはならないでしょう。調べてみるとなかなか興味深い装置なのですが、技術的な方向に行く前に、「市場規模」の大体のイメージを掴んでおきたいと思います。以下の表の数字は、厚生労働省の以下の報告から抽出させていただいたものです。 “介護の隙間から(2) 市場規模” の続きを読む

介護の隙間から(1)介護は心、デバイスができることはわずかですが。。。

予め申し上げておきますが、デバイスが介護のために出来ることなど高が知れています。介護は、気持ちというか、心というかを抜きにはすることも、されることもできない、と考えるからです。しかしそれでも多少なりともデバイスに存在価値があるのは、どちらかと言えば、介護をされる側の方のためというより、介護をする側の方のためかもしれません。楽をする、などというべきではないでしょう。身体と心の消耗を防ぎたい、少しでも安心していたい、といった期待に応えるデバイス、というべきでしょうか。
さて、デバイスビジネス開拓団では、介護向けのデバイスを以下のような3カテゴリに勝手に分類することにいたしました。

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