介護の隙間から(40) 高齢者(シニア)向けスマホ?

最近は、鉄道関係もバリアフリー化が進み、昔に比べると足腰の悪い高齢者が利用するのも幾分か楽になったように思えます。駅などの構造物では進展がある一方、急激に縮小しているんじゃないかと思えるのが、対面で人が切符を売る窓口です。特急券でも定期券でも自販機で買えるし、ネット予約でスマホでOK!便利です。今日、駅の窓口の必要性は大分さがって来ているのは事実でしょう。けれど、この夏、窓口が少なくなって(かつ、開いている時間帯もいつの間にか短くなっている)困っていたりする高齢者の方が結構いるのを何度か目撃しました。朝早く駅に来たものの対面窓口が閉まっていて困っているおばあさん、後で駅員さんがやってきて自販機の使い方を教えてくれていて助かったみたい。「どう切符を注文」して良いのか分からない様子で窓口で時間が掛かっているお年寄り、窓口の人は親切に対応しているようですが、窓口の数は少ないなので後にならんだ人々はイライラしています。ようやく切符を買えた後も窓口の前でゆっくりカバンにしまい、身支度をして、足を引きづりながらようやく窓口を後にしました。高齢者相手に、産業的な「生産性」とか「効率」とかを押し付けてはイケないと分かっているつもりですが、ついつい、私もイライラ。鉄道会社にしたらば、ビジネス的合理性から人のいる窓口を減らして機械に転換しているのでしょう。でも、そこに落ちこぼれかける人がいて、ま、現場の駅員さんが走りまわってなんとかカバーしている感じ。

今日の新聞読んでいて思ったんでありますが、多分それは、ケータイ、スマホ、でも確実にある。
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IoT何をいまさら(25) ATコマンドパーサ、とりあえずの自作

数日、投稿をお休みしただけで浦島太郎状態です。何やっていたのか思い出せない。そういえば、ESP32をATコマンドで制御するために何かしようとしていたのではなかったかしら、という分けで、ATコマンドのパーサ作りから「復帰」するかと思い立ちました。しかし、Ebedのライブラリなどつらつら見るに

  • ArmコピーライトのWiFi制御の例題プログラムあり
  • それ以外のソースのAT Command Parserもあり

で、その辺を「使わせてもらって」お茶を濁せば良いのでないの、という気もしないでもないです。しかし、ま、諸般の都合あり、自作することにいたしました。

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Literature watch returns (5) ボイジャーに学ぶ無線特集、トラ技 2019/6月号 CQ出版

連休明けには手元にあったトラ技の6月号なんでありますが、なかなか読めずにおり、ようやくに読みました。林さんのSDR連載(CICフィルタ連載というべきか)は今回お休みらしい。そこに「長距離ディジタル無線」の特集です。

ボイジャーに学ぶ

この頃、ロケットとか、間口を広げたのか、エレクトロニクスの領分が広がったというべきなのか、宇宙ものが増えた感じの「トランジスタ技術」誌なのであります。確かにボイジャー、(地球人設計による)長距離無線の記録保持者というべきか。

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IoT何をいまさら(21) ESP32、BLEとりあえずテスト

相当昔にBluetoothの解説書を読んだ記憶があるのですが、「読んだ」という記憶だけであって、何を覚えておりませぬ。ましてや規格書など読む元気もありません。今回インストールした、ESP32のATコマンドセットの最新版は、

Bluetooth Low Energy (BLE)

をサポートしています。UARTやWiFiのようにお手軽につながる訳はないのですが、とりあえず「物理的に通信している」ことくらいは確かめておきたい。

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IoT何をいまさら(20) ESP32、ATコマンド、通信のテスト

前回は、ESP32-DevkitCボードにATコマンドを解釈できるファームウエアを書き込んでPCからATコマンドが使えるようになるところまでで終わってしまいました。今回は、その残り、ということで、UARTからESP32のWiFiを使って通信できていることを確認するところまでをやっておこうと思います。しかし、通信です。相手がいないと通信の確認できません。そこでお世話になったのが

netcat

という定番のソフトウエアです。

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IoT何をいまさら(19) ESP32-DevKitC, ATコマンド

センサも取りそろえつつあり、また、それを制御するマイコンもいくつか使えるようになってきたので、次は無線、ということで手頃な無線モジュールを物色しておりました。IoTと言えばLPWAなど気になりますが、まずは手頃なところでWiFiとBluetoothあたりでしょうか。Webやら雑誌やらみていると最近目につくのが、中国のEspressif Systemsという会社から出ているESPという名のシリーズです。

  1. これ自体がWiFi内蔵の「マイコン」モジュールとしてプログラム可能
  2. 他のマイコンにWiFi接続を提供するための無線モジュールとしても使える

結構、あちこちで紹介されていて、簡単に使えそう、と飛びつきました。とりあえずは、2の方で他のマイコンにつなげる無線モジュールとして使ってみ、そのうち、1の「マイコン」としても使おう、という目論見です。

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IoT何をいまさら(13) NB-IoTを用いたスマート水道メータ

本日調べさせていただくのは、水道、ガスメータ製造大手の愛知時計電機のNB-IoTを用いたスマート水道メータです。IoT向けの無線規格であるNB-IoTを用いているところが注目ポイントであるので、本「IoT何をいまさら」シリーズとして番号をつけたのですが、実は「介護の隙間から」の方で取り上げる方が良いのか?とも迷いました。このNB-IoTを用いた水道メータで、高齢者見守りの実験が何件か同時に仕掛けられていたためです。さらに言えば、このNB-IoT無線、最近何かと話題のHuaweiの技術のようです。

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Literature watch returns(2)進化するSDR連載 その2 トラ技、CQ出版

前回、「再度の」SDR=Software Defined Radio(IMFの特別引き出し権ではありません)連載がCQ出版、トラ技で始まったということで取り上げさせていただいたのでした。それから3カ月あまり。連載続いています、こちらもちゃんと読ませていただいております。前回は、11月、12月、1月の3カ月分だったのですが、今回は2月、3月、4月についてネタばれにならない程度にふれさせていただきたいと思います。

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Literature watch returns (1) 進化するSDR連載、トラ技、CQ出版


SDRで検索すれば、IMFの「特別引き出し権」が真っ先にヒットします。しかし、新旧「ラジオ少年」どもの群れ集う一角では違います、SDR=Software Defined Radioです。デジタル回路の高速化のお陰で、無線送受信機の機能の大部分をソフトウエア定義のデジタル処理で実現できるようになりました。応用も広がっており、注目の技術ではあるのですが、いざ素人が勉強しようとすると、入門用にちょうど良い文献が少なく難渋します。そんな中、CQ出版社の出版物にはお世話になるのですが、このほど「また」SDRの連載が「トランジスタ技術」で始まっています。この分野の技術の「進化」が読み取れる連載です。

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介護の隙間から(17) 徘徊検知、会社と技術のマップ

徘徊検知装置、メーカ、センサ、無線この辺で徘徊検知装置「業界」の一断面を一目で把握できるように、装置を販売しているメーカや輸入元とそこで使われている、センサと無線技術をマップにしてみました。「続きを読む」の後に原寸大のマップが貼り付けてありますので、御覧ください(環境によってはダウンロードした方が見やすいかもしれません)。 “介護の隙間から(17) 徘徊検知、会社と技術のマップ” の続きを読む

介護の隙間から(16) GPSは辛いよ

素人目に考えると「徘徊検知」という言葉からまず発想できた「センサ」はGPSでした。なんらかの形で徘徊する人にGPSを「持っていて」もらえれば、今何処にいるのか直ぐに分かるからです。(身の回りの物にこっそり「取り付ける」感じになってしまうかもしれませんが)実際、何社もGPS応用製品を福祉用具として登録されている会社はあるのですが、介護保険適用という観点ではGPS端末はかなり苦しい感じです。GPS端末「も」やられている数社の製品を通じて、どの辺にボーダーがあるのか「観察」させてもらいました。

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部品屋根性(4) May ポケベル and POCSAG R.I.P.

ポケベルのサービスが廃止になる、というニュースが流れました。何十万人ものユーザがいるネット上のサービスが廃止になってもネットニュースの片隅で終わりますが、高々1500人ほどと聞く「アクティブユーザ」数のポケベルの場合、マスコミ各社も取り上げて結構な話題になっていましたね。やはり、昔ポケベル使っていて記憶に刻みこまれている人が多かったせいなのでしょう。営業ツールのポケベルに「こき使われた」オヤジ層(ポケベルが本来ターゲットにしていた人々)も居れば、当初予想されていなかった「ヘビーユーザー」層であった女子高生(だった)人々も皆一様に「廃止になる」ニュースに接し、昔を思い出し、懐かしんでいるような気がします。私個人も「ヘビー」ではないですが一応ユーザではあったのですが、直ぐに携帯に乗り換えたのでポケベル持っていた期間は短くてポケベルそのものへの思い入れは小さいです、すみません。しかし、ポケベルと言って思い出しますのは”POCSAG”です。POCSAGって何と思われたら、今日はちょっと個人的な思い出にも浸りながら消えゆく部品を偲びたいと思います。

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介護の隙間から(15) LoRaで見守り

徘徊検知装置の場合、徘徊に出る前で「水際」で押しとどめるということが大事なことです。そのためか、まず離床センサでベッドから出ることを検出し、次には出入り口などを見張るというシステムが多いです。しかし、万が一、外に出てしまったら後はどうするか。普通に考えるとGPSで場所を検出し、携帯電話網で通知するというシステムになりそうです。当然、そういう製品もあるのですが、介護保険適用の条件を考えると、徘徊検知に特化していない一般的なGPS端末+インターネット通信のような構成では保険適用は難しいのではないかと思います。また、携帯網に接続する場合は電池の持ちも気になります。そこで、徘徊検知に特化しつつ、電池の持ちがよい、それでいて屋外のある程度の範囲の位置を測定できるもの、があれば良いなと思ったらありました。ことし発表、新製品です。一種の無線タグと言って良いかと思います。

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介護の隙間から(14) 電池の要らない無線、EnOcean使われていた

『マットセンサで離床を検知し、特小無線で介護者の近くにあるアラームを鳴らす』というのが、ティピカル(デバイス屋らしい言い方です)な徘徊感知機器の姿ではないでしょうか。しかし、今までいろいろ調べてきた通り、各社いろいろ工夫をしていて、平均像に収まらないところこそ、「差別化」部分であると言えます。前回、使用されている無線の中間まとめをしていて、ちょっと目を引いたのが、3社(うち1社は推定)もEnOceanという無線方式を使っている会社があったことです。EnOcean、コンセントも電池も要らない無線です。

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