忘却の微分方程式(62) 反復練習25、微分はできるけれど後がメンドイ、Maxima

Joseph Halfmoon

今回から微分に入ります。微分こそ他力本願、ただただMaxima様におすがりすれば「機械的」に微分が出来ると。しかぁし!複雑な式でも難なく微分していただけるMaxima様ですが、微分した結果は、人間的に言うとチト汚かったりいたします。「所望の」形に持ち込むには何か別なお願いをせにゃならんと。

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不埒なことに以下の教科書(参考書、問題集?)の例題をMaximaの練習に使わせていただいております。

弱点克服 大学生の微積分 江川著 東京図書

予備校の先生がお書きになっておられます。とっても分かり易いですが、数学の勉強には使ってないです。トホホ。

今回の手順

微分対象の関数をMaximaの関数 diff() に渡しさえすれば、微分をやってもらえます。しかし途中の「見栄え」もあるので、以下のようにしてみました。

まずは微分対象の関数を定義して、「その形」を観察。やっぱり%i1のような入力形式ではイマイチです。Maximaの出力形式の方が人間見やすいのではないかと。

EX09_1_0

一応、これから微分するぞ、という決意?を秘めて、「人間には分かり易い」形式を愛でます。EX09_1_1

そのあと、シングルクォートを外して、微分を実施。ただ、その結果は複雑になり易いので、結果の変形(以下ではfactor)はまた別な話だ、と。

EX09_1_2

まずは一撃でできる奴ら

以下は、結果の変形などをしてみる必要のない、OKなケースかと。

EX09_2_0

 

つづいて、平方根が入ってきたですが、これまた結果をいじる必要もなしかと。EX10_1_0

微分しただけではダメなやつ

以下の三角関数を含むやつも微分自体は簡単、でも結果がちょっと複雑すぎて何言っているのか分からないデス。EX11_1_0

とりあえず 微分した結果に factor() かけてみました。EX11_1_1

目立つのは、「sin sin – cos cos」 の部分(以下のところ)です。これって「加法定理」のあれ?EX11_1_2

「sin sin – cos cosの形」に展開するときは trigexpand ですが、今回やりたいのは逆に「cos(A+B)」にする方なので trigreduce だと。EX11_1_3

 

スッキリした微分結果になりました。微分するのは良いけれど、その後の変形を注文する方が難しい気がします。

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