手習ひデジタル信号処理(69) Scilab、ATOMS、モジュール管理

Joseph Halfmoon

前回に引き続き、Scilabの使い方編続きです。2次元(画像)の信号処理をしようとして気づきました。素のScilabには画像入出力の関数が見あたりません。しかし「充実したモジュール」群から適切なものをロードしてやれば画像入出力どころか何でもできる?っと。今回はScilabのモジュール管理 ATOMS を使ってみます。

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※動作確認に使用させていただいているのは、Scilab 6.1.1(Windows版)です。

Scilabのモジュール管理、ATOMS

最近のIDE化?されたほぼすべての処理系は自身のモジュール・マネージャなどが組み込まれており、メニューとウインドウをクリクリやるだけで各種拡張モジュールなどをインストールしてくれます。とってもお楽。Scilabも例外ではありません。ATOMSというマネージャさんが組み込まれてました。

atomsMenu

さて、上記のメニューからATOMSを呼び出すとこんな感じ。

AtomsWindow

なにやらカテゴリわけされたフォルダが並んでます。今回は「画像の入出力」がしたかったというのがモチベーションなので、「画像処理」を選んでみます。こんな感じ。atomsIPCV

中に2つモジュールがありますが、今回は一番最初にある、

Image Processing and Computer Vision Toolbox

なるモジュールを選んでみます。かなりテンコ盛りのモジュールみたいっす。念のため上記モジュール(以下 IPCV と略します)のホームページが以下です。

ATOMSのページ

Image Processing and Computer Vision Toolbox

IPCV自体のホームページ

Scilab IPCV

さて、先ほどのウインドウの下の「インストール」ボタンを押した後のウインドウが以下に。afterInstall

インストールが終わり、何やらフォルダのアイコンが緑色になると同時にScilabの再起動を促すメッセージがでてます。

Scilabを一たん閉じて、開きなおすとこんな感じ。RestartScilab

Start IPCVとあり、IPCVがロードされているみたいです。

IPCVを使ってみる

helpも使えるようになっているみたいなので、まずはhelpブラウザを立ち上げてみます。ありました、下の方にIPCV関係のヘルプが追加されてます。IPCV_HELP

IPCVだけでとんでもない量だな。これ読むだけで確実に日が暮れます。まあ、とりあえずやりたいことは画像ファイルの読み込みと表示なので、

Image Reading, Display and Exlploration

というフォルダから imreadを開いて、その使い方を眺めてみます。以下で何やら画像が表示されるらしいデス。imageReadandShow

実行結果が以下に。imageRead_baboon

よく見るお猿の顔だあ。

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