鳥なき里のマイコン屋(165) 特価品(見切り品?)、GR-CITRUS入手、なんとかLチカ

Joseph Halfmoon

マイコンボードの特価品(見切り品?)、お安いのはありがたいですがリスクもありです。「推し」から外れたボードは開発ツールの更新がされないどころか、積極的にツールがダウンロードできないような処置が施されることも多いデス。特に「大メーカ」様のマイコン機種では。ルネ様のGR-CITRUSではいかがか?私はRubyが使いたい。

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最近少し円が戻ってきましたが、続く円安基調のせいなのか、それとも半導体の供給不足の中で最後までつづいたマイコン不足のせいなのか、やたらマイコンボードの価格が上昇しており。そんなとき、お求めやすい特価品が目立ちますです。

でもねマイコンボードの特価品に飛びついて痛い目を見たこと数知れず。既に手元に開発環境を作ってある場合は良いのですが、新規に開発環境をインストールしようとすると、開発ツールやらドライバやらのダウンロードが出来なかったりすることが多いです。私は複数のメーカで経験しましたが、大メーカのマイコン製品で多い気がします。メーカからしたら既にビジネスを「見切って」いる製品のサポートをダラダラ続けてややこしくしたくないのだと思います。「穴はふさいでおく」と。まあその気持ちは分かるけれども、製品寿命の末尾でコンシュマールートで特価品など手にいれると愕然としますです。

さてこりもせず、特価になっていたルネ様のGR-CITRUSボードを入手いたしました。正規ルートで「カスタマ」になっている分には充実したツールとドキュメント、手厚いサポートで安心なルネ様のマイコンですが、秋葉原界隈で1個2個買ったときの敷居の高さには定評?があります。ま、その中でガジェット・ルネサスは、コンシューマ向け、相当に敷居が低い筈。

GR-CITRUS

今回GR-CITRUSを購入したのは、Rubyが使いて~という発作的な欲求によるものです。今をさること十数年前、Rubyを勉強するかと思い、一応処理系をインストールいたしました。しかし縁なく断念しておりました。当時はRubyと言えばRailsとかでWeb開発向けという感じでちょっと当方の需要と違うかな、と。しかし、GR-CITRUSボード、小型のRuby処理系を搭載のマイコンボードです。随分時間は経過してしまったですが、マイコンボード上でRubyをしてみるかと。GR-CITRUSのルネ様製品ページが以下に

GR-CITRUS

特価品とはいえ、上記ページが「生きて」いることが決め手となりました。製品ページあるなら大丈夫じゃん?購入したパッケージの内容が以下に。GR_CITRUSpackage

ありがちな、ブレッドボードに刺し込めるサイズのボードが一枚とペラ紙1枚です。ピンヘッダ等は付属してないので、自分で半田づけです。

上記のGR-CITRUSボードでRubyを使う場合、以下の2通りのルートがあるようです。

    1. VScodeにRubicというイクステンションをインストールする
    2. ChromeにRubicという拡張機能をインストールする

VScodeもChromeも使ってますが、まずは1のVScodeルートだな。

VScodeのRubicイクステンション

VScodeのRubicイクステンションをインストールすべしと開いたところが以下に。rubic

ダウンロード数7606件とな。思ったより少ないのね。人気薄なので見切り品(失礼)になってしまったのかしら?

ともあれVScodeのイクステンションはちゃんと存在しており、Installボタンを押したらばインストールできた感じがしました。感じだけ?やたらインストール速かったケド。

早速動作させるべく、ターゲットボードの選択(サポート対象の3種類から選ぶ)をすべくコマンドパレットをひらきました。こんな感じ。RubicBoardCatalog

カタログを開こうとしたらあれれRubicError

ダメじゃん、何が悪いの?

泥沼にハマりそうな気がしたので、さっさと方針転換、第2の方法へ舵を切りました。Chromeブラウザの拡張機能の利用であります。

ChromeのRubicイクステンション

最近はブラウザからもUSBシリアルを使ってマイコンにオブジェクトファイルを転送できるような開発環境が増えました。このChromeのRubicイクステンションもそういう流れに乗ったものだったのかも。知らんけど。ChromeRubic

ユーザー数290人とな。さきほどのVScodeも少なかったけれど、こちらは輪をかけてすくな。大丈夫か?

案の定、インストールの時点で以下のような警告が現れました。ChromeRubicERROR

え、昨年末で打ち切られてるの?ダメじゃん。

しかし、ダメもとで「開く」してみました。よゐこは真似しないでね。アット・ユア・オウン・リスクというやつ?

一応Chrome上でRubicの画面が立ち上がったのですが、ボードの選択のところでやはり躓きました。こんな感じ。BoardINFOmissing

ダメなのかと思って、闇雲にアチコチいじっていたら、なぜか接続されていたGR-CITRUSボードが認識されましたです。こんな感じ。GR-CITRUS_BOARD_INFO

喜びいさんで、吉例「Lチカ」のコードを入力、ビルドしてみるとこんな感じ。RubicHello

実行ボタンを押しました。LチカOK。よくわからんけど、よかった。最近練習しているRustとは多分真逆の行き方のRuby、このボードで練習してみるかい?

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