お手軽ツールで今更学ぶアナログ(176) 耳ざわりなハウリングをようやく達成?ECMアンプ

Joseph Halfmoon

アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』2023年11月号の実習2回目です。ECM(エレクトレット・コンデンサ・マイク)のオーディオ・アンプ回路です。前回実習回路を組み立てて「一応」動作は確認してます。しかし2回目を行ったのはわざわざ「ハウリング」を聞きて~というその1点であります。

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マイクとスピーカ間で生じるハウリング(可聴フィードバックというのかな)、この老人が子供の頃の太古の時代の学校などでは頻繁に「聞かされていた」記憶があります。最近は聞いたことがないな~。何気に音響技術が進歩して耳障りなハウリングなど撲滅されてしまったのか。しかし、今回はあの耳にやかましい「キーン」というハウリング音をぜひとも聞きたいです。なぜかと言えば、アナデバ様の以下のウエブ記事(日本語)から

ADALM2000による実習:エレクトレット・マイク用のオーディオ・アンプ回路

末尾の「問題2」を引用させていただきます。

ラウドスピーカをマイクに近づけると、可聴フィードバックが生じるのはなぜでしょう。

これは「聞くしかない」です。なお、例によって末尾の問題の回答編(とってもそっけないやつ)が存在します(英語版のみ。)そのお答えは以下に(AIにでも聞いたらもっと身のある解説してくれそうだけれども。。。)

November 2023 StudentZone Quiz Solution

しかし問題は、前回ブレッドボード上に組み立てた回路「ぜんぜんハウリングを起こす気配もない」ということです。一応、アンプらしき動作はしている模様なのだけれど。

アナデバ様の記事通りの回路定数でハウリングを起こす、というのが今回の課題であります。

まずはスピーカをエンクロージャーに詰めてみた

前から気になっていたのですが、実験に使っているスピーカ、8Ωで直径60mmほどの小さなものです。それを裸のままボロリンとおいて実験してます。スピーカの表面と裏面が空気で直結。押す力と引く力が繋がっている?これは音響的にマズイよな。。。

調べてみるとスピーカ・ボックス(エンクロージャー)の設計を教えてくださっているサイトが多数ありました。マニアックな世界だもんなあ。。。とても近寄れませぬ。

オーディオ素人の老人は何の計算もせず「とりあえず」年末の宅配で届いたダンボール箱の中から小さなスピーカに比べると「大きくて、固そうな材質で頑丈そうなもの」を選び、小さな穴ぼこをあけてスピーカをはめ込んでみました。とりあえず箱の中にフェルトも敷き詰めてあります。何も設計してないけどどうよ。こんな感じ。

SpkeakerEnclosure

ブレッドボードの一部回路を別なボードに移設

あとね、気になっていたのが、前回回路を組み立てるのに使ってしまったブレッドボードです。かなりグダグダな品質の中華の一品。それなりに動くことは動いているみたいなのですが、肝心のマイクのあたりのコンデンサとかちょっと触れると音が変わる気がします。どうも細っこい配線のコンタクトが「とても甘い」。できれば半田付けで全回路作り直したい。でも時は年末、時間もないっす。そこでヤバそうなあたりをコンタクトがキツキツなブレッドボードに移設してみました。こんな感じ。AdditionalBB

さてハウリング

上記の何か良かったのか、オーディオ素人の老人には分からず。しかしハウリング、発生しましたぞ。スピーカのところを観察した波形はこれだあ。howlingWaveForm

この波形で本当に良いのかは分かりませぬ。しかし、音的には昔聞きなれた「キーン」というとても耳障りな音です。止めてくれという感じ。でも鳴ってよかった。天邪鬼な回。

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